6年ぶりの来日、旧バージョンの「ボレロ」ホセ・グラネーロ版の上演は、なんと11年ぶり。
泣ける!
今回、富山スタート、東京、兵庫と回るのですが、ボレロのプリシンバルは男性は4人いるようです。この辺りも、今どきな気がしますね。昔は、トップダンサーの独壇場だったからです。ボレロを踊れる人は、限られていました。
おそらく、私が初めてスペイン国立バレエ団を見たのは、初来日公演があってから2年後くらい。1997年あたりでしょうか? もう何も思い出せない!
26歳で、もう見ていた記憶があるので。
わー、30年くらい見ていますね。
人気カンパニーなので、毎年のように来日公演はあって。
「ボレロ」を見る度に自問していたのです。
「前回と今、どう違うのか」とか「お前は、この一年何をしてきたのか」とか。
それが、2013年、新振付に変わって。2回、新振付の来日公演を見て。
もう見ることが叶わないと思っていた旧バージョンのボレロを今年は見られました。東京は、3回あったので、全部18,000円、ぶっこんでいます。
初日は、なぜかバックステージツアーも当たって。
スペイン国立バレエ団には関係なく、東京文化会館を紹介していただく感じでした。
待望の初日は、3列どセン。ドセンターが前の人の頭で見えん!
まあ、それでも、泣くよ。泣きながら、「いまどきのダンサーさんは、シュッとしてはる」とエセ関西弁で考えていました。なんか違う、よく考えたら、30年も経ってしまうと、ダンサーも代替わりしていて、もはや孫世代なのでは?と気づきました。
こんなに古い演目を踊ってくれてありがとうって思って、昨日は寝ました。
でも、きょうのマチネ。まったく期待せずに見たら、「あれ、この人色っぽいな」と気づき、私が好きなボレロになっていました。なるほど、プリシンバルで変わるのか!
もしかしたら、過去イチ好きかも。
兵庫でまた、同じ人が踊るのですが、チケットがもうサイドしかなくて。
私はボレロは、ドセンターで見たいのです(いや、みんな、そうだろうよ)
ソワレのプリシンバルは、シュッとしていて、マチネの人がちょっとレアとわかります。ボレロに出ない日は、ソロパートをもらっていて、それは、位が高いとわかるのですが!!!
わーん、もう一度みたいよぉ。
しかし、ソワレが、段上がりで、いきなり視界が開け、さらに、目の前の人が二幕はお帰りになられて、「え?」って言うくらいスコーンと抜けました。
ぐー!!! マチネ、この席で見たかったよ!
まあ、そんな素敵な席なので、「撮影していいよ」のカーテンコールは、ちょっと頑張って撮りました。しかし、これ、身近に見せる相手もいないわ。自己満足だわ。
やっぱり、スペイン国立バレエ団は、毎年来て欲しいし、
旧バージョンボレロは、演目に入るといいなと思ったりします。
でも、私だけじゃないから、今回、実現したんだろうなあ。
昨日はね、ちょっと反省して。
「だよね、若者に何十年も前の作品、ずっと踊れって失礼だよね」って思っていたんだけど、きょうのマチネのコは、なんかわかっているぞ。
宝塚でいうところの「くさみ」なんだと思うのです。
天海祐希さんが流れを変えたんだけど、それ以前の宝塚は、くさく、こってりやるのがお家芸で。それは、女性が男性を演じる上で必要な技術だったんだけど。
天海さん以降は、わりと自然に男の子っぽく見せられたから、芸が薄味になったわけですよ。
ただ、素がベースだと、大人の男をやるのは、また違う苦労があった気がするけれど。
年上の友人が「昔の宝塚っぽさは、フィギュアスケートの高橋大輔にある」と熱く語っていた時期がありまして。
なんかそんなことを思い出しました。つらつらと。
要は、ホセ・グラネーロ版のボレロは、ちょっと泥くさく踊ってくれたほうが心にフィットするんですよ。でも、今どきの若いダンサーさんには、不要な要素な気もして。
きょうのマチネの彼(名前はまだ覚えていない)は、ちょっと拾いもの。でも、
ソワレのボレロじゃないソロシーンで、「あれ、顔の印象が違うなあ」で、まだ、見分けられていません。次回の来日公演でうまくメンバーに入ってくれて、私が首尾よく見られたらいいなと思います。
Aプロは三本全部通って、Bプロは一本だけ。
まあ、しゃあない。ボレロの振付を変えたことで、私の心は砕けて、離れたのよ(だって、過去のプログラム、全部捨てましたからね)。今回、ちょっと愛が戻ってよかったです(久しぶりに買った)。
旧版でやってくれたら嬉しいけれど、絶対じゃない。次へ進まないといけないってよくわかりました。