小泉茉莉花先生からいただいたチケットで、三菱一号館美術館へ。
花も蝶も舞いますが、死の匂いがします。
2012年、同じ美術館で開催された「ルドンとその周辺 夢見る世紀末」展で見た一枚が、かかっていて、嬉しかったです。
この一枚、初見で泣きました。意味もわからず、ポロポロ涙がこぼれて。
ルドンが親しい友人のために描いたシリーズ。亡くなった友人を思い、生み出した作品ですが、なぜ、悲しいのかよくわからなかったのです。
帰宅後、謎は解けました。恩人の訃報が届いたのです。あれは、喪失の予感でした。あれは、恩人のサインでした。
なんてことのない一枚は、深い部分に響きました。
だから、きょうは、すべてに死の匂いを感じました。蝶や花が舞っても、どこか黄泉の世界に誘われるのです。また、わざと、無邪気な風景画などは、外してますね。
グラン・ブーケお披露目の際に知ったエピソード、グラン・ブーケは、一室の装飾の一部というふれこみが、今回、ほぼほぼ、俯瞰して見ることが出来ます。購入時から根回しされ、ようやく実現したのでしょう。貴重な展示です。
が、私にとって大事なのは、黒の時代の一枚なんですが。
夢を叶える力、実行力に感服します。
再会できて、嬉しかったです。 ポストカードにしてくまさり、ありがとうございます。
そして!
今回、夢見る世紀末展は、初日に行ったと判明しました。なぜ、わかったかって?
恩人の命日だからです。
ルドンは、ちょっと特別な画家です。