『コインロッカー・ベイビーズ』

きょうは、ACTシアターへ。

遠方に住む友人がROLLYさんファンなので、よいチケットがきたら、譲りますよと申し込みました。あいにく、入れますよ、だけの席だったので、私が行きました。

10代の終わりの頃、原作が発表されました。

エグかったですよね。

バブル絶頂期に、こんな狂った世界がメジャーになり、私の世界観は、完全に歪みました。この作品で、歪んだと、今回よくわかりました。村上龍さん、天才だな!

また、頭がおかしい人も、いっぱいいました。

まわりにゴロゴロ。だから、あの世界は、リアルで。

今回は再演ですが、若い出演者さんたちがどう受け止め、処理しているか、心配になりました。いまどきの狂い、闇は、これとは、異質ですから。

私が若かったころ、世界は、学生運動の痛みを引きずっていました。過去、なんだけど、終わっているんだけど!まだ、しつこく、くどく残っていました。

当時の私が、学生運動の芝居をやっても、「違う」と言われてしまうでしょう。だって、わかんないんだもん。知らないもん!

今回の作品、ナンバーとして残ったのは、一曲だけ。アネモネが歌う「沈む、沈む」。

そう。あのころ、頭おかしいキレイなコが、よくわけわかんないこと、言ってました。1999の前だったしね。

Wキャストは、たぶん、きょうと逆がハマるんじゃないかなあ? なんとなく。アンサンブルのレベルが高く、つい、パンフレットも買いました。まるで自担のように、ROLLYさんもしっかり見ました。ゴールドビキニが眩しかったです。ひとり、異界の人。いま、ロッキーホラーショー、見たいなあと思いました。

眼福は、アネモネ、山下リオさん。なんだ、あのファニーフェイスに、すっきりスタイル。ものすごく、キレイな子ですね。たぶん、昭和では、ありえないバランス!

メールして、とか、ガラケーとか、変に今に寄せないといいのに。意味わかんなかったなー。テレビがいまより、絶対だった時代のダーク・ファンタジー。リアルな悪夢、コインロッカー・ベイビーズ。

なんとなく、蜷川幸雄さんの演出で見たかった気がします。もう戻らない、昭和の空気。

 

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