星組公演 『ダンサ セレナータ』『Tiara Azul -Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)II』、友人のお連れ様の代理でお供してきました。
いかにも正塚作品で、久世さんとか、風花舞さんとかを思い出しました。
まったく解せないのはラストにかけてのくだり、
二番手の秘密警察のコ(めっちゃスタイルいいですね!)は、革命のリーダーの妹、トップ娘役を革命派の軍部を揺さぶる材料として追いかけていたはずなのに、なぜかトップとの対立となり、「いいから、行け!」で、あっさり逃亡に成功するところ。ココ、後出しで、「追うつもりはなかった」的ないいわけがくっついてくるんだけど、じゃあ、何しにわざわざ港まで来たんだよ???で、まったく理解が追い付きません。
いや、わかりますよ?
正塚さん、恋愛どうでもいいってことは。男同士の魂の交流みたいなのだけ、書きたいんだもん。そういうのは、わかりますよ。
でも、シーンとして、変過ぎじゃない??
風花舞さんにやたら「うん」言わせて、旧式の娘役のイメージを取っ払ったのは正塚先生。30年くらいブランクありだから、理解が出来ないのかしら?
いや、これ、「ヒロインの足を撃ち抜けば、話は終わるじゃん?」で、頭が?でいっぱいになっちゃうわけ。だって、拷問カモンキャラなんだもん。
脚くらい気楽に撃ち抜くでしょうさ??? 命を取らないだけいいと思えキャラではないのかなあ?
まあ、そういうのも含めて、「宝塚だなあ」で、いいのかもですが。
再演ですからねえ。みなさん、前回も不思議に思わなかったのかなあ?
なんで、ヒロインは逃げられるわけ?
あと、あの流れ、設定なら、「二人で一緒に逃げる」もアリでしょう。
そんな義理があった??? 今の場所に? 謎めき過ぎていて、何もわからん。
いろいろわかんないなー、だけど、そういうのでいいのかもしれません。
2012年初演なら、震災のころに作られた作品でしょうしね。
ショーは、ステージのサイドに置かれた太陽がごきげんで、よかったです。
太陽のはじけっぷりで、よさげな予感がしましたが、意外にも王道というか素直な作りで、とりあえず、ずっと手拍子して終わりました。
ノバボサノバに近いムードがあったけれど、「若くていっぱい踊らされてますね」という感想です。
ポスターにもなっているトップのスーツ、「別にこれ、羽根いらなくね?」なんだけど、羽根をつけるのが宝塚で。羽根を背負えるのがスターなんですよね。「一体、スーツに羽根はどうやってつけていらっしゃるの?」と思いながら、
「お願い、背中をこっちに向けて!」と念じていたら、願いが叶い、背中にポケットがふたつくっついてい、「なるほど!!!」と思いました。
ああいうデザインは、どこで誰が思いつくのでしょうか???
宝塚の伝統? お衣装部さん? それとも、ラスベカスあたりのショー文化の定番??? いや、普通は、スーツの背中に羽根は仕込まないけど、仕込んじゃうし、違和感なく着こなすし、すごい仕事ですね。タカラジェンヌさん、そして、トップスターというのは!
序盤、赤いダルマのコがわらわら出てきて、わあ、もうロケット入れるんだ、センスがいいって思ったら、別にそんなシーンじゃなくて、でも、選抜されたコたちは、華やかでよかった。そのあと、カラフルなダルマのコたちのボディスーツと靴の色が合っているのが、めっちゃかわいかった(衣装に心を奪われている人)。
トップさんは、ノーブルな持ち味。星っぽいけれど、雪のムードもあるなー。花ではないなあって印象です(昔のイメージ、今は知らん)。トップ娘役さんはかなり好みです。バランスがよくて、華があり、なんか安心して見ていられる。トップさん、隣に娘役がいると、妙に魅力が増す。面白かったです。
あと、5番手だか、6番手だかのコは、ちょっと目を引いたけど、次に星組を見て見分けられるかはわかんないや。
私が見ていたころ、正塚先生の作品は大人っぽいイメージでしたが、きょうは、「うーん、これ、リアルに女性に言われた言葉を並べているだけだよね?」なアオハルな印象を持ちました。なんかねー、準ヒロインのコのキャラがキツくて、かわいそうだった。姉御肌な強気なキャラというよりも、経験から出てきちゃった誰かのイメージって感じがしました。まあ、ぼんやり見ただけの印象ですけれどね。妙にリアルなんだよねえ。元カノのセリフだけが。
ヒロインのルームメイト役のコは、登場シーンで手遊びが目につき、なんだか妙にうるさいなって思っていたけれど(セリフを言う前ね)、なるほど、お得な役柄なんですね。まあ、その他大勢に手遊びは許さないですよね、スターシステムで。もう見るところも、見方も感想もスレていて申し訳ない。
でも、カラフルだるまのコたちの足とか、赤い選抜隊の脚線美とか、素晴らしかったですよ。みなさん、本当にキレイでした。