この素晴らしい視界!
どんな贅沢か? 今年一番の貴重な時間。
さて、Bプロは、問題のボレロ。見て思ったこと。
王なのだ。
新生ボレロ、数年ぶりにきちんと見て、正しく、理解できた。と、思う。
ボレロを統べるセルシオ・ベルナルは、スペインに君臨する王。若き頭首。
青年期から壮年期に至るまでのわずかな時間の華を余すところなく魅せてくれる。
王なのだ。
ダブルキャストな演目の中で、替えが効かない。替えない。
ムダのない肢体、セルシオ・ベルナル、ここにあり、で。孤高の王。
彼に恋する人も、焦がれる人も多いだろう。彼を抱く人もいるのだろう。時分の花。貴重なものを見ているわけだ。
まー、演目としては、モーリス・ベジャール版に印象が近くなるため、これを見なくては!は、ないんだけど。
微妙に、ハマれない年齢になってしまった。擬似恋愛すら、出来ない。もう息子みたいな年なんだもん。新宿文化センターで、アントニオ・ガデス氏に憧れたみたいには、ならない。なれない。仕方ない。
昔、宝塚が大地真央、天海祐希で、いまどき風になったように、クサさや渋さから爽やかさへ。もうこれは、仕方ない。時代の流れ。
ただ、もうちょい、かっこつけてくれると、古き良きスペイン国立バレエ団ファンも喜ぶと思うなー。コールドの人、袖に引っ込むまで、肩張ろうよ。見切れてるから。もったいない。
ムンク展が混雑していたので、時間調整に、精養軒へ。お隣の席がめちゃリッチで、あやかりたい。私は、プリンアラモードに、ムンクのスパークリングワイン、コーヒー。贅沢。
が、まあ、スペイン国立バレエ団最前列観劇記念。貴重な体験。やっとボレロ、先入観なしに見れた。よかった。
たださー。セリビア組曲、見たことあるなー。なんで見てるのかな? 新振付なだけで、初来日じゃないってことかなー? アントニオ・ナハーロ氏は、カスタネット好きだよね。