7月30日、社団法人園芸文化協会主催の観蓮会に参加してきました。
場所は、上野・不忍池。朝7時半から受付、8時スタートです。
上野動物公園のご厚意で、園内の池を拝観できました。なんと、園長さん直々のお出迎えです。
すごい企画に参加してしまったのかもしれません。
ガイドは、江戸園芸研究家の小笠原左衛門尉亮軒さん。
80人もの参加でしたが、イヤホンガイドで、離れていてもきちんとお話がうかがえます。
蓮は、開花してから4日で散るそうです。写真は、それぞれ、一日目、二日目、三日目。
そして、左奥が四日目。
早朝30分くらいかけて、ゆっくりとほころび始め、お昼には閉じてしまうそうですよ。
上野動物園の中の池に比べると、弁天堂の周りは、ヨシやガマに押されてしまって、
蓮の生息スペースが逼迫しているそうです。
「動物園の中に比べると、花の数が少ないでしょう?」
ホント、その通りです!
「本来、人の手で手入れをしないといけないもの。ヨシが枯れると、そのまま、島になってしまい、
やがては、池が消えてしまう」そうですよ。
場所を東叡山寛永寺辯天堂書院に移しまして、
寛永寺の寛永寺長臈(ちょうろう)の浦井正明さんによる「仏教における蓮」、
江戸園芸研究家の小笠原左衛門尉亮軒さんによる「江戸時代のハス」のミニ講演がありました。
蓮は、仏教にとって非常に大事な花。
そして、かつて、不忍池には、10種類もの蓮があったそうです。
一般に、象鼻杯で知られていますが、雅な言い方は、「碧筒酒(へきとうしゅ)だそうです。
蓮の葉を盃に見立て、お酒などをいただきます。
弁天堂の境内に戻ると、こんな風に用意されていました。
広げた葉を渡されます。
まず、葉の上でころがして、色香を楽しみます。非常にキレイです。
そして、ストローのように、クキを使って飲むのですが……。
すきっ腹の朝11時のお酒、回りますっ。危険です。
帰り道、枯れかけた葉も映してみました。かつては、こういう枯れた葉も、
美の対象だったそうです。枯れてもなお、美しい蓮。
散った花にも、「散蓮華」という名がついていたそうです。
優雅な時間を過ごさせていただきました。
「象鼻杯」で調べると、あちこちで企画されています。
ぜひ、一度、蓮の杯、お試しくださいませ。