終戦記念日

image

花火って、夢のようですよね。

闇夜にふわっと浮き上がって、一瞬で消えてしまって。

 

でも、これが戦時下ならば、打ち上げられることは、考えられないでしょう。

平和だからこそ。

 

きょう、友人が教えてくれました。
「今年から、広島長崎の原爆の黙祷のための鐘がなくなってしまって」
地元で、「うるさい」って苦情が出たんだそうです。

考えられません!

 

「原爆記念館の人形も、子供が怖がるからって理由で撤去されるらしいよ」
広島に住んでいたもうひとりの友人は、「怖いからいいのにね」って言います。
「怖いから、あんなことは、二度としないって思うのにね」

私は、広島も、長崎も、原爆記念館行きまして。

どっちだったかなあ? 長崎かなあ? 「日本にいた外国人も被害にあった」みたいな記述があって、 非常に驚きました。 「非常時なのに、差別された」と。

原爆が投下され、街が壊され、人が生死の境をさまよい、何がなんだかわからなく なっているときに、国籍なんて、イチイチ気にするのでしょうか? 命が消えかけているときに、異国の人だから助けないなんて、 あるんでしょうか? 差別があったという主張が、原爆記念館にデカデカと 掲げてあって……。 本当に、驚きました。

原爆、落とされているの、日本だけですから。 核の危険性を、悲惨さを世界に訴えられずに、「怖いから」という理由で人形を撤去するなんて! なぜか差別問題にすり替えさせられてしまうなんて!  本当に情けないです。

仮に、原爆投下後にも、差別があったのならば、その施設を別に作ればいいと思うのです。
もうひとつの物語として、伝えていけばいいでしょう。
きちんと資料を揃え、証言を残し、世界に訴えていけばいいのです。
原爆の被害を記録するスペースにデカデカと掲げると、軸がブレますから。
それは、違う物語だと思うのです。違うが言い過ぎならば、アナザーストーリー。スピンアウトで、別に深めましょうよ。

311の前に、エネルギー問題に興味を持って、そういう集まりに顔を出しました。 そのときは、祝島の原発施設の反対運動が巻き起こっていて。 原発反対な人たちがゲストで招いたのが、風力推進派の専門家でした。 つまり、場の空気としては、「原発はダメ。風力イイネ!」だったわけです。 ところが、聴講者の中に、「本当に、風力は安全なのか?」と問題提議する方が いらっしゃいまして。

この方の疑問、質問に対して、風力推進派の専門家の態度は本当にひどくて。 簡単に言えば、「素人に何がわかる。黙っていろ」でした。 どうもこじれているらしく、半ばケンカ腰。
私には、どちらが正しいのかはわかりませんが、でも、エネルギーを生み出す サイドの人は、非常に高圧的で、独善的になるのだと感じました。 原発推進派とほぼ同じ態度なんですよ。 ただ、原発が、風力に変わっただけ。

風力発電で健康被害が出る可能性について、説明らしい説明がないまま、 原発はダメだけど、風力ならば!で、どんどん話が進んでしまい、 黙って聞いていた私は、心底イヤになってきて。 「こういう独善的な姿勢で物事が動いていくなら、ひどい被害が出るまで、 エネルギー施設は作られていくんだ」と理解しました。 「祝島も、止まらないだろうなあ」と。

そして、311が起こりました。

私は専門知識ないし、何が正しいのかわからないけれど、 でも、エネルギー問題は、暴走しやすいんだと感じます。 誰かが「こうしたい」と強く願い、そこに、利権が生まれ、お金が動き、 人が動き、ハッと気づいたときには、もう止まれなくて。

戦争も、同じ。 原爆も、きっと似たような経緯で投下されて。

若いころは、辛気臭いと思っていました。 戦争の話なんて、聞きたくなくて。 原発記念館なんて、近寄りたくもなかったです。

でも、今は、ちゃんと学ばないといけないと思うのです。 核の恐ろしさ、戦争のむごさ。

「使いきれないくらいお金があるから、僕は、遊んでいるんです」と 言った人がいました。 その人が「核分裂ではダメだけど、核融合ならば、という流れが あるんですよ」と教えてくださって。 でも、それっきり縁が切れてしまったため、続きはわからないのですが。

いつか人類は、核を使いこなせるようになるのかもしれません。 役に立つツールになるかもしれません。 でも、今は、地震で狂った原発施設を制御するだけでも、大騒ぎで。 そのくせ、真実は伝わってこなくて。

いろいろなすり替えが起っていて、言葉巧みに、意識を変えられ、 視点をズラされてしまって。

8月15日は、終戦記念日です。 私も戦争は知らないけれど、でも、いつまでも花火を楽しめる国に 住みたいと願うのです。

 

admin-ajax image image

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加