町のケーキ屋さん

子供のころ、ケーキ屋さんに憧れませんでしたか?

私は、憧れました。
私が子供のころは、ケーキは非常に特別な食べ物で、クリスマスと誕生日くらいしか食卓に登場しませんでしたが、ショーウィンドーに並んだキラキラした食べ物が別世界のもののように感じられたものでした。

そんなことを思い出したのは、ル・パティシエ・ヨコヤマの大久保店に行ったからなのですが。横山知之さんは、かつてニューオータニにいらしたころ、テレビチャンピオンで三連覇もし、その後、独立されました。大久保店は、2号店になります。谷津にはよく行ったのですが、大久保店は初めて行きました。というか、ル・パティシェエ・ヨコヤマ自体が久しぶりだったのですけれど。
大久保店、ファンシーでびっくりしました。小人つきの噴水とかありまして、もう「ええええ?」でした。

ニューオータニから独立された直後に感じたことを、思い出しました。あのときも、贅の限りを尽くすホテルメイドとの指向の違いを痛感したのですけれど。
価格も、非常に良心的なんです。気取った都内のお店で、このレベルなら、倍以上ふっかけるでしょう。それでも、売れると思うんですよね。
また、シーズンモノのお正月の手土産用の焼き菓子のパッケージがベタなんです。普通のケーキ屋さんでも、もう少し、洗練を選ぶのではないかと思うくらいベタベタです。昭和の最初のころにあった洋菓子店に並びそうなものばかり……。

と、ここまで考えて、やっとわかりました。
目指すところは、町のケーキ屋さんなんですね。
私の思い出の中にあるお店よりも、ずっと大規模だし、行列が絶えませんが。

きっと、小さい子供たちの記憶の中に、おいしいケーキが残るでしょう。

ル・パティシエ・ヨコヤマ

つい、いっぱい買っちゃいました。

ヨコヤマさんの視線の先にあるのは、小さなお子様なのかもしれません。大久保店には、お子様用待合スペースもあって、優しい気持ちになれました。

 

 

 

 

 

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