先週見たかった舞台を見てきました。
新国立劇場の『三文オペラ』です。
不覚にも冒頭のシーンで、涙がこぼれました。
田中利花さんの歌を聞いた瞬間、懐かしさにうわーっとこみ上げるものがありました。
でも、私の耳が確かならば、彼女のソロはワンフレーズだけで。
えー!!! もっとがっつり聞きたかったかも。
開演19時、終演22時25分という恐ろしい長さでしたが、楽しく見られました。
非常に工夫してあると思うし、このタイミングで上演する意味もありそうな気がしましたし、
久しぶりに鼻歌歌って帰っちゃう楽しさだったのですが、何かが足りません。
なんだろー???
手堅く、こぎれいにまとまっているせいでしょうか?
群集劇要素がすとんと抜けているせいでしょうか?
あ、あと、一幕終わりは、歌い終わりで拍手したかったなー。
昨今の馬鹿丸出しのなんでもスタンディングとは対極にある控えめな客席で非常に楽だったんですが、
それでも、一幕終わりは、拍手あってもいいんじゃないでしょうかねー???
ちゃんと、幕切れていたし。さすがだし。なんか客席がシーンとしているんですよ。シーンと。
劇中に拍手入れちゃいけないルールがあって、みんな、守っている風な……。そうなの??
あー、ふっと今、「足らないもの」が、わかったような気がします。
全体に優等生っぽかったんですね。演出が。
まあ、ねらっていらっしゃるのでしょうけれど。猥雑さなんかがキレイに削ぎ落とされています。
娼婦たちですら、なんか町娘みたいな印象でしたもん。ジェニーは別にしてね。
なんであんなにご清潔なのでしょう? 乞食たちの迫力も、ちょいと足らないよなーって
ぼんやり思いました。
ともあれ、久しぶりの観劇でしたが、「お芝居見るの、やっぱり楽しいな」って思える作品でした。
28日まで。新国立劇場。上演時間が3時間25分と長いので、そこだけ、お気を付けくださいませ。
観劇前は、アフタヌーンティーでした。贅沢空間、幸せな午後でした。
本日のいただきもの。ネイルは、天秤座さんお誕生会仕様です。