夏至のおまじない

季節が巡って、夏至を迎えました。

子供のころ、占い雑誌『My Birthday』で読んだのだと思いますが、
「夏至の日に友達とパーティーをして、冬至の日に贈り物を交換すると、
固い絆で結ばれる」みたいおまじないがありまして。
もしかしたら、パーティーと贈り物の順番は、逆かもしれないのですが(笑)。
すみません、何分にも大昔の記憶なので。

でも、妙に残っています。

なぜかといえば、「やってみたーい!」って思ったのに、一度も実現できないせいです。

妖精さんのために、ミルクを出しておくとか、
月の光を映した水で顔を洗うとか、本当にロマンチックな夢がいっぱい詰まっている雑誌でした。

大人になってから、自分が書き手に回ったとき、
いえ、初めて編集部に伺った時のときめきを、今でもよく覚えています。

占い少女だった私は、MBの付録のまつざきあけみ先生のタロットカードを愛用していて、
それこそ、角が取れるくらい使いこんでいたのです。結構、評判だったんですよ。当たるって。

ただ、高校に上がるころでしょうか。
あるいは、受験のころかもしれません。
「占いに頼っていたらダメになる」と意を決して、処分したのです。

あとから、蒼月紫乃先生は、ずっと大事に持ち続けていらっしゃるとうかがって、大変妬ましく(笑)、
「バカバカ、私のバカ、なんで捨てたんだろう! 一番の宝物だったのに!」と後悔したのですが、
でも、あれも、一種の通過儀礼だったような気がします。

さよならしたけれど、本当に大事で、大好きでした。復刻版は、もう絶対に手放しません。
あれ、なんでこんな昔話をしているのでしょう???
これも夏至の日の不思議でしょうか。

夏至の真夜中、妖精の輪が現れる伝説もありますよね。
今年の夏至は、午前1時38分。もう間もなくです。

残念ながら、今年もお友達に会う予定はありません。死ぬまでにやりたい夏至のおまじないです。