岩谷時子さん

昨日、亡くなられたのですね。ご冥福をお祈りいたします。

たくさんの曲を作詞なさって。

つい先日のエディット・ピアフ没後50年に捧ぐのコンサートでも、「そうか、そうだよね。岩谷さんだよね」って懐かしく思い出したところでした。

忘れられないのは、テレビドラマの『ごめんね、コーちゃん』。
岩谷時子さんと越路吹雪さんの絆を描いた物語だったと記憶しています。

今、調べてみたら、1990年9月24日一回きりの放映だったのですね。
当時、「絶対見るべきだ」と勧める人が周りにいて、なにもわからないまま、一生懸命見たものです。

考えてみると、あのころ、私に「見なよ」って言った人は、今は親しくおつきあいしていなくて。
名前も、もう朧です。
人とのつながりって、そういうものかもしれません。
そのくせ、ドラマのタイトルは覚えているなんて、面白いですね。

亡くなる前日に、愛の賛歌とか、聞けてよかったなーって思います。

聞きながら、切なくて。
ずっと仲良くしてくだったおばさまのことを思い出したりしていました。
去年、亡くなってしまったのですが。
聞きながら、なぜ、おばさまが今、この世にいないのか考え続けておりました。
そして、「そうだ、パパが亡くなったからだ」と思いだして。
旦那様を癌で亡くしてから、おばさまの心も消えてしまって、一番大事なところ、素敵な部分をパパが持っていったまま、それでも、天命を全うされて。

心の糧、生きる意味、大事なつながりを失ってもなお、生き続けるのは難しくて。
だから、旦那様を見送ってからの数年は、オマケみたいなもので。
オマケの時間も含めて、ずっと仲良くしてくださったと、ピアフの曲を聞きながら考えました。

時は、戻ってこないものです。
心は、立ち戻ることが出来ます。
時に、音楽の力を借りて。

岩谷さんが手がけられた曲は、この先も、ずっと歌いつがれていくでしょう。
美しい曲、物語をこの世に置いて、お出かけになりました。素晴らしい歌詞、切なくなるような思い出をたくさんありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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