観世能楽堂で、11月観世会定期能を見てきました。
今回は、「正面がよろしいでしょう」とわざわざS席を取っていただいたのに、
仕事が終わらなくて、結局仕舞と「殺生石」しか拝見できませんでした。
ちー、物足りません。でも、仕方がありません。あ、仕舞は、どなたも素晴らしかったのですが、きょうのコンディションには、観世恭秀さんの実盛が、妙に残りました。
実際、体力は限界で、「殺生石」が始まっても、全然、お能の世界に入って行かれないのです。
お席は素晴らしく見やすいのに!!!
殺生石は、鳥羽上皇が溺愛した玉藻が姿を変えたもの。
玉藻の正体は、白面金毛の九尾の狐です。
里の女が殺生石に隠れ、石が割れて、鬼神が飛び出す……あたりで、やっと感覚的にカチッと合った気がしたのですが、お察しの通り、もうそこまで来たら、クライマックスであっという間に終わってしまいましたよ。むむむーん。
後シテの野干(やかん)、日本ではキツネの別称なんですって……が、華やかで美しく、なんだかもう見惚れてしまいましたよ。
「殺生石」の謡本と一緒に、観世清和さんと内田樹さんの『能はこんなに面白い!」を購入しまして、帰り道に半分くらい読んだのですけれど……。
後半、私が愛するワークショップの記録が入っているのです。たった2回分だけ。
え、ええええ??? 『松風』と『山姥』だけ???
せっかく書き起こしてくださるなら、全部一冊の本にしてくださいよぉぉぉ!!!
なぜ、内田さんゲストの回だけ!!! いや、お話し充実していますケド!
いつぞやの文壇バーみたいな回よりも、よっぽど面白いですけれど!!!
嬉しいけど、悲しい。複雑デス。
松岡センセーも、きっと複雑でしょう(邪推)。
他の回はぁぁぁ??? 文壇バーもどきの回も、読めるなら読みたいデスよ。
そうそう、疲れきっているときは、お能も入ってこないと自覚しまして。
こちらも買いました!
三冊目のやつは、いらなかったかも。まあ、これで初心者としては完璧でしょう!
ついでに、コレも買ったので……。
もう肩が外れるかと思うくらい重かったです。本5冊に、最初から持っていた文庫本、プラス、薄いけど、謡本、ついでに見てないくせに、能楽堂で売っていた『花筐』関連の福井の水羊羹まで買ってしまったので、もう完全にかさばる感じで帰ってきました(そして、冷やすので精一杯で、水羊羹を食べるのはコロッと忘れているのは、まあ、お約束!)。
相変わらず、バカ全開です。相変わらず、ユニコーンや妖精、お姫様とナポレオンの姪、そして、能の玉藻前が気楽に同居する世界におります。いやはや、とっ散らかっていますねえ。