鹿島茂氏講演会 「画家たちの愛した19世紀末パリの風俗」

鹿島茂氏講演会 「画家たちの愛した19世紀末パリの風俗」を聴講してきました。

楽しみにしていたのですが、残念なことに体力は限界で、ぼんやり聞く感じになってしまいました。

それでも、1860年にパリの市街が広がったこと。モンマルトル、モンパルナスの成り立ちなどをつかめたように感じます。

「繁華街盛衰の法則」は、納得しました。繁華街が繁栄しすぎると地価が上がり、上がりきると、もう銀行しか土地を買えなくなり、そこは、銀行街になることになると。えっと、間違って解釈していたら、すみません。ちょいと通常の半分くらいの能力しかない状態デス。

カフェ、キャバレー、ミュージックホールの違い、カフェから生まれた雑誌のプレスブーム、娼婦やお妾さんたちのことなど、「へええ」がいっぱいでした。
断片的な知識があっても、つながっていないというか。こうやってお話をうかがうと、どこにポイントを絞って見ればいいのかがわかって、グッと面白くなりますね。

鹿島先生の「風俗美術史」は、すごく大事な側面なのだと理解しました。

アンケートを書くときに何も思い浮かばなかったのですが、これ、レジュメみたいなのをもらえたら、もっと理解が深まった気がいたします。
たとえば、パリの地図。
たとえば、人の名前。

メモ書き程度でいいんですよね。それが、あとから調べる手立てになりますから。
学者の方は、ご自身が知識があるから、とにかく早口です。机があって授業を聞く体制でも追い切れないのに、アートセミナーって、たいてい、椅子だけなので。不自然な体制の中で、「なんとかとなんとかとなんとかと」みたいなのだと、もう最初と最後だけ残って、いざメモを見ると、なんだかわからないことになっています。日本語なのに、ヒアリングが出来なかったりしてねー。

でも、コレ、私だけじゃないと思うんですよね。普段から、「この世界が好きで、コレしか考えてないんです」って人は、一握りじゃないかと思うのです。やっぱり、「きょうは、仕事なんとか抜けられたなー」とか、「明日の約束どうしようか」とかの中で、「アートセミナーに行きましょ」って感じの人が大半だと思うんですよね。そこに、ポンッと専門用語を投げても、受け止めきれないじゃないかなーと。あるいは、バカは私だけなのかなー??? みなさん、美大卒並みの知識があるのかなー???

つらつら考えると、郡山市立美術館のバーン=ジョーンズ展の学芸員さんによるセミナーの資料は、素晴らしかったですねー。モノクロでしたが、ちゃんと図版もついていて!
あれが最高級として、そこまでじゃなくてもいいので。
ホント、たとえば、当時のパリの地図だけでもスライドで見せるとか、なにかあれば、もっと立体的にいろいろ残ったような気がしますねー。

まあね、無料セミナーですから、「んなこと、やってられるかい!」だとは思うのですが。

そうそう、無料セミナーだったので、参加費代わりに、こちらを会場で購入致しました。

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あ、もうひとつ言えば、書籍販売の位置、アレじゃダメでしょー。

セミナー開始前は、あの場所でいいと思うんですけれど、終了後、ドアを片方しか開けなくて、その手前で販売してたら、「なんだろう?」って思っても、立ち止まれませんよ。他のお客さんの迷惑になりますし。
それに、アンケートを渡すために手に持っているわけですから、手がふさがっちゃっているわけ。どんな本かな???って思っても、物理的に手に取れません。
私、一度ドアの外に出て、アンケート渡して手ぶらになって、人の流れが途切れるのを待って、戻って本を買ったんですよー!!!

それでもね、こういう場合は、書店ではなく、イベント会場で買わないとね!!!
「会場で、いっぱい売れましたよ!」なら、鹿島先生も嬉しいでしょ。
きょうのセミナー、喜んでもらえたんだなーって思えますよねー。
でも、あの配置じゃ、ダメでしょう。気になりながらも、通り過ぎるしかないもの。もったいないなー!!! 鹿島先生のお話、面白かったですよー!!!

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