『子供の事情』

なんとか見ました。

少年誌の読切漫画を読んだ感じ。

休憩は、15分。時間が短かすぎて、コーヒーも飲めません。トイレに並ぶだけで、一苦労でした。

10人のキャラは類型的なパターンをトレースし、名のある役者さんの個性で、味付けされます。あるあると細かいくすぐりで笑いをとっていきます。全体には、小綺麗にまとまり、爽やかな後味を残します。

が、丁寧さも真面目な取り組みも感じられるのに、小手先感が否めません。100%ではない、完全燃焼はしなくていい空間、稽古場も楽屋も公演中も楽しく、みんながリラックスしていて、いい仲間が出来て、大人が遊べる場なんだろうなという感想だけが残ります。お約束の中の世界。楽しい楽しい現場。

さらさら流れて行く場、ちょっと笑えて、売れてる有名人を見て、イメージ通りであることに満足し、納得し、「よかったよ」、「笑ったよ」、「面白かったね」で別れる場なのでしょう。

たぶん、私は見たことを忘れてしまうでしょう、ものすごいスピードで。なんかあったよね、くらいで、すぐに忘れてしまうでしょう。たぶん、きっと。

あー、ちょっとわかりました。三谷幸喜ワールドは、出演者に芸能人であることを求めるのです。役になりきるのではなく、ジョー役をやっている大泉洋さん、みたいに。あえて残す。

これだ! 私が、素直には入れない理由。同時に、大衆ウケする理由。やっとわかりました。

 

このエントリーをはてなブックマークに追加