『ぼぎわんが、来る』

映画「来る」の原作を読みました。

映画「来る」は、あまりに荒唐無稽な祓いに、壮大なギャグ判定で終わりましたが、ハッピーエンドに見せかけて底辺に流れている価値観がヤバい「アイ フィール プリティ」、2時間以上、陰鬱な雨が降っている「迫り来る嵐」を見た結果、アリになりました(笑)。

で、友人が「原作はいい」というので、怖いのヤなんだけど、頑張って読みました。最初にぼぎわんが、来た瞬間に黒猫さんが鳴きまして、きゃああ、しゃれにならん!と思いましたが、そこがハイライトで、あとは、さほどでもなく。

まず、伏線がわかりやすい。誰が魔を呼びこんだかは、すぐにわかります。だから、後半の災いも、てっきり、最初のきっかけを同じ立場の別の人物が呪いをトレースしていくのかと予想したら、全然違いました。たぶん、そっちのほうが怖いと思うんだけど。まあ、それも、ありふれた手と言ったら、ありふれているかもしれません。

また、映画で、「あ、ここから別ルートだな」は、当たってました。映画はちょっと強引で、荒いんですよね。

民俗学アプローチは、わりと馴染みがあるため、さらさら流れていきますし、困ったことに、私、意外に耐性がありますね、ホラー小説に。あら、これ、サスペリアも、イケるかしら? どうかしら?

「アイ フィール プリティ」は、ただし美女に限る、な暗黙メッセージが心底ヤバいと思います。たぶん、良心的に作ったら、ヒロインは、あんな毒のあるキャラじゃないはずで。ビッチとセクシーの区別がつかないとか、ないですから。

不安定なリリーの手の使い方は、美しかったです。

また、ヒロインより太っている私が言うのもなんですが、「しのごの言わず、走って痩せろ」とまず思いました。わあ、天から唾が降ってきたあ!

「シュガーラッシュ オンライン」といい、「アイ フィール プリティ」といい、アメリカの発信、ちょっと狂っている気がしますね。狂いを止める人も内部にはいるはずなんだけど、作品に反映出来ないんでしょ?

しかし、映画には、サービス精神が必要だと思いました。伝える努力、というのかな? 数見ると、いろんな視点が持てますね!


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2019年1月15日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃