千葉に所用が出来まして、のそのそと出かけたのですが、見事に空振りました。が、転んでもタダでは起きない私は、新しいお友達をひとり作り、モノのついでにのぞいてきました。
千葉市立美術館。
赤瀬川さんの本は、かろうじて一冊だけ持っていました。
『ベルリン正体不明』
なぜ、それ?
名前を知っている程度で、あまり影響は受けていないんですが、いやはや、多才でタフで繊細で、とどのつまり、変な人だったことがよくわかります。身近にいたら、めちゃくちゃ楽しいか、大嫌いか、ふたつにひとつかと。
企画展は、とにかく濃くて、くらくらします。序盤から60年代、私が生まれる前にぐいっと引き戻されます。
いろいろありすぎて、いろいろ見た感想がそれかい?と言われそうですが、マッチ箱のコレクションが楽しく、羨ましく、かなり初期の「晩餐整理券」に声を出して笑ってしまいました。
整理券を手にした人は、人が晩餐をしている姿をただ眺めるだけなんですって。最高!
いや、呼ばないでください。他人事だから、笑っちゃうだけで、実際にやられたら……やはり、笑っちゃうかな?
お好きな方には、たまらない、そうでもない方でも、必ず、なにかを持ち帰れる企画展です。
企画展の会期直前に亡くなるのも、なんだか大かがりな仕掛けの一部のような気がしてしまいます。溢れるイマジネーションで、きっとあちらの世界でも、大暴れしている感じがしちゃいます。
そんな企画展です。