赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで

千葉に所用が出来まして、のそのそと出かけたのですが、見事に空振りました。が、転んでもタダでは起きない私は、新しいお友達をひとり作り、モノのついでにのぞいてきました。

千葉市立美術館。

 

赤瀬川さんの本は、かろうじて一冊だけ持っていました。

『ベルリン正体不明』

なぜ、それ?

名前を知っている程度で、あまり影響は受けていないんですが、いやはや、多才でタフで繊細で、とどのつまり、変な人だったことがよくわかります。身近にいたら、めちゃくちゃ楽しいか、大嫌いか、ふたつにひとつかと。

企画展は、とにかく濃くて、くらくらします。序盤から60年代、私が生まれる前にぐいっと引き戻されます。

いろいろありすぎて、いろいろ見た感想がそれかい?と言われそうですが、マッチ箱のコレクションが楽しく、羨ましく、かなり初期の「晩餐整理券」に声を出して笑ってしまいました。

整理券を手にした人は、人が晩餐をしている姿をただ眺めるだけなんですって。最高!

いや、呼ばないでください。他人事だから、笑っちゃうだけで、実際にやられたら……やはり、笑っちゃうかな?

お好きな方には、たまらない、そうでもない方でも、必ず、なにかを持ち帰れる企画展です。

企画展の会期直前に亡くなるのも、なんだか大かがりな仕掛けの一部のような気がしてしまいます。溢れるイマジネーションで、きっとあちらの世界でも、大暴れしている感じがしちゃいます。

そんな企画展です。

 

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2014年11月8日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃