昨日は、21時前に寝ました。
もうショックで。
やっと、気を取り直して、ネットで映像を探してみたのですが、
まあ、ご丁寧なことに、全部新振付に差し替えられています。
そうね、やるなら、それくらいやらないとね!
仕方なく、昔のパンフレットを引っ張り出して、
ホセ・グラネーロと旧バージョンの「ボレロ」の振付の名前を調べて、やっと
断片的な映像にたどり着きました。
……涙が出てきました。
改めて旧バージョンを見てみれば、そりゃ、新バージョンのほうが洗練されています。
比べると、古さが際立つというか。ラファエル・アギラールの構成は、シャープです。
ただ、バレエ寄りになってくるから、どうしてもベジャールを連想します。
メロディとリズム。
そのフラメンコバージョンではないかと。
いつかまた、ホセ・グラネーロバージョンの「ボレロ」を見たいですが、
おそらく、叶わぬ夢ですね。装置も、新演出のほうがシンプルですからね。
プログラムのどこにでも挟めます。運搬費も安く上がります。
で、新振付を見ちゃった後だと、旧演出は見劣りするかもしれません。
ああ、才能は世界を塗り替えてしまいます。
大好きだったのに。ずっと私の定点観測の演目だったのに!!!
過去に何度も芸術監督が変わっても、ずっと上演され続けてきた「ボレロ」。
そこに手を入れたところに、アントニオ・ナハーロの本気を感じます。
しかし、「ボレロ」に日本のファンがついていることも、興行主もわかっているでしょうに。
「ボレロ」があるかないかで、売れ方が違うのに。
でも、こうやって賭けに出て、勝った人だけが残って行かれるのでしょう。
世界は刷新され、先へ進みます。
傑作も過去のものになっていくのです。
約20年間、私に原点返りさせてくれてありがとう。
スペイン国立バレエ団。
初来日が1987年だそうですから、だいたい、その翌年くらいから見ています。
会場は、新宿文化センターでした。それが、オーチャードになって、
オーチャード、前列が見にくくて。
新しい「ボレロ」も好きになれるといいのですが、こればかりはわからないなあ。
昨日は、もう本当にショックでショックで(笑)。
ふて寝というより、泣き寝入りが正しくて。
でも、まあ、もう仕方がありません。
私も気持ちを切り替えて、先へ進みましょう。さようなら、私の「ボレロ」。