65歳以上のワナ

ワナに落ちました。

まー、私は、非常に気楽に人生のワナに落ちるのですけれど。

とにかく、空いている日に、ターナーを見たかったんですよ!!!
台風一過の昨日がチャンスだと思ったのですよ。

と・こ・ろ・が!

「本日、65歳以上無料デー」でした。
よりによって!!!

この前の土曜日ほどじゃないですけれど、人がいました。みなさん、タフです。ガッツがあります。

うん、ターナーだしね。仕方ないんですけれどね。

うー、横浜美術館に行くべきでした。大失敗!!!
あるいは、ミケランジェロでもよかったかもしれません。なぜ、機転がきかなかった? 私よ!

いまどき、65歳以上は、美術館のお客様の主流ですからねー。
そりゃ、混むわけですよ。うー!!!

いや、三連休ほどじゃないです。全然、混んでいるうちには入らないかもしれません。
でも、リズムが合わないんです!!!!

絶望的に、合いません!!!

トントントンと見たいのに、ト、トトトト、トー……みたいな狂いが生じます。
なぜ、そこで、立ち止まる?
なぜ、そこで、いきなり前へ行く?
なぜ、そこで、妻に話しかける???
自由過ぎます。65歳以上の人生の諸先輩方!!!

美術館によく行かれる方にはわかっていただけると思うのですが、リズムが被っちゃうことってあるんですよね。同じ人とやけに、ニアミスするのです。私は、そういう人を「天敵さん」と名付けているのですが。

被りまくりなんですよ、鑑賞のテンポとか、興味を引くものなんかが。なんか似たものがあるのでしょうね。必然的に、あちこちでぶつかるのです。実際に体が触れたりはしないのですけれど、お互いがお互いを邪魔だと思っていることは確かです。
順番飛ばしてみたり、戻ってみたりして、必死にやり過ごしても、必ず、どこかで追いついちゃったり、追いつかれたりするんですよぉぉぉ。お互いに「う、また、こいつか」みたいな空気が流れます。相当イライラしながら、見るハメになります。全然、優雅じゃありません。

三連休の時は、ベレー帽の男性が「天敵さん」でした。
一生懸命離れようとしても、繰り返し、出会ってしまうのです。

でも、あのときは、ミスター・ベレーくらいでした。
しかし、65歳以上無料デーは!!!

ほとんどの人がテンポがバラバラ、誰がダメってことじゃなくて、かたまりとして「天敵さん」なんですよぉぉぉ(涙)。

いいです。いいんです。私がいけないんです。
よく調べもせずに、そして、「なんとかなるんじゃないか?」の見切りで入りました。
私が、バカなんです。なんともなりませんでしたよぉぉぉ!!!

でも、もう学びましたよ。絶対に、避けます!
「65歳以上、無料デー」は、ダメです。まったく、合いません。無理でした。

大混雑の三連休よりも、ストレスが溜まります。
過去に同じくらいイライラしたのは、若いカップルだらけのミッシャ展くらいでしょうか?
カップルも、一組、二組なら、微笑ましくてよいのですが、束になると、強敵ですよ。しゃれになりません。やつら、「壁」になりますからね(笑)。
1人が見終わっていても、連れが見ていたら、一緒に張り付いて動きません。

来年のラファエル前派展が思いやられます。どうぞ、地蔵カップルに当たりませんように!
もう開催場所が、完全に地雷なんですよねえ。いい美術館なんですけれど。
モノはためしで、「カップルお断りデー」とかやらないでしょうか? そしたら、私、多少、割高でも行きますから(絶対にないデスネ。わかっています)。

さて、問題は、ターナーです。もう二回も見て、すでに3000円以上、使っております。
図録も、クリアファイルも買っていますから、6000円くらい投資しています(ひょー!!!)。
でも、「(出来るだけ)自分の好きなテンポで、好きなだけ見たい」は実現しておりません。
もう一回行くべきか、もうターナーのことは忘れるべきか、非常に悩ましいところでございます。

「あんな男のことは忘れて、僕にしなよ」
そんな風に、横山大観さんあたりが誘ってくれるといいのですが、いかんせん、木曜は休館日ですよね。うーむむ。

ああ、ターナー、なぜ、あなたは、そんなに集客力があるの?
それとも、混雑日にばっかり行っちゃう私がマヌケなの??? あ、答えはいいです。聞きたくないです。うーん、あと、1600円、出すべきか、出さざるべきか、そこが問題デス。

ターナー展、忘備録

つくづく、自分が平凡な鑑賞力の持ち主だと再認識しました。ターナー展では、イイナと思うものが、イヤホンガイドに取り上げられ、クリアファイルになっていました。

「バターミア湖、クロマックウォーターの一部、カンバーランド、にわか雨」1798年、23歳。

ファンタジーの世界のような虹。
なんだか聖地に行きあったように、はっとします。
23歳! 妬けますよ。

「レグルス」1828年、53歳。
古代ローマの将軍、マルクス・アティリウス・レグルスが失明する前に見た最後の光。

順路に従い、右から近づき、混雑で止まりました。
圧倒的な光!
私に向かって一直線に届く光がありました。すごい!

やっと正面に立ち、また、そこでも、一直線に届く光を浴びます。

ひゃー! どんな描き方したら、こんな光源を宿せるのでしょう?

残酷な失明の刑、しかし、その光の美しさ! 圧倒的なパワー!

「戦争、流刑者とカサ貝」1842年、67歳。
赤、赤、赤。
おもちゃの兵隊のようなナポレオン、赤、赤、赤。

絶望と孤独、栄光と失墜、野望と挫折。

赤、赤、赤の中に、ナポレオン。
「平和ー水葬」と対になる作品と言われているそうですが、今の私には、ナポレオンの赤しか響きません。
赤、赤、赤、足元に広がる水、飲み込む水、水面に写る影。哀しくも、完結した世界。

唯一、グッズになかったのは、こちら。
「村、夕暮れ(サミュエル・ロジャーズの『詩集』のための挿絵)」1830-183年頃、55-57歳。

こちら、挿絵ですから(笑)。グッズにはならないですよね。
しかし、右端にある木がいいんです。星の王子様のバオバブの木を連想しました。

ターナーは、「カレーマニア」とからかわれていたそうで。
クロームイエローを好み、多用していたからだそうですが。
二度と忘れないエピソードですよね、カレーマニア!
混雑の中でも、やけに読みやすい場所に書いてありましたよ。

あ!
ひとつ、気になりました。
混雑時、作品正面に陣取り、サイドの説明読むのは、あんまりじゃないですかね?
横着せず、場所を後ろの人に譲れば?と何度も感じました。
作品を前に、首は横、ずいぶんな扱いではないかと。
三人並んで、首が横には、呆れるより笑いたくなりました。いい展示の仕方があるといいですね。

 

 

Drinking Glass―酒器のある情景

サントリー美術館に、お邪魔しました。

開催されているのは、「Drinking Glass―酒器のある情景」。

紀元前のものから、現代作家モノまで、様々な酒器が並びます。

ただ、だいたい7世紀くらいから、16世紀くらいまで間が飛んでいました。つまり、遺跡から見つかったものか、近代になり、貴重品として保管されたものの、両極端しか残っていないのでしょう。

神や王などに捧げたもの、寝転んで飲むもの、あるいは、誓いの杯、一気飲みを促すもの、客人をもてなすもの、からかうもの、様々なものが並びます。

グッときたのは、「気泡には、300年前の空気が閉じ込められている」という説明書きでしょうか。ロマンチックですね。また、ジャコバイトの同志たちのためのグラス、さらに、乾杯の作法にも、しびれました。

出口付近には、砕けた15世紀のグラスのかけらもあり、こうして21世紀の今、昔の酒器たちを眺められる幸せを思いました。

和ガラスの色は、初めてなのに、なつかしく。なんだか、眺めていると、何か飲みたくなります。

 

ターナー展

image

すみません、舐めてました。
三連休の上野を。

 

『ターナー』展、激コミでした。
しかし、それ以上にすごかったのは、動物園の入り口です。

 

世のお父さん、お母さん、頑張れ!

 

ターナー、よかったです。
再訪したいです。
とりあえず、図録買いました。やたら重くて、よくある「専用布袋」があれば、買っていました。が、私がその気なときはないという!

 

ターナー、晩年のあわあわが好みです。ものすごいボリュームでしたが、意外にターナーと聞いてパッと連想する帆船は、少なかったかもしれません。

 

もう少し、空いていたら、最高です。これは、嵐の日に狙って行くしかないでしょうか(笑)。

『三菱一号館美術館名品選2013』展へ

『三菱一号館美術館名品選2013−近代ヘの眼差し 印象派と世紀末美術−』展へ行ってきました。

きょうは、19時から館長の高橋明也さんの関連アートセミナーがあったので、その前に見たいと思ったのです。でも、仕事をして、モタモタしていたら、閉館30分前というギリギリのかけこみになりました。

で、この企画展、結構微妙で。
新しい美術館ですから、それほど所蔵品があるわけでもなく、また、これまでの企画展でかなり出しちゃっているため、「お、また、君か」みたいな顔見知り感が満載なわけです。

これねー、ちょっと深いテーマになってきちゃうんですけれど。
顔見知り作品でも、油彩とポスターなどの印刷したグラフィックでは、だいぶ印象が変わっちゃう気がするんですよね。

きょうの高橋さんのお話に、「グラフィックは低く見られているけれど、芸術性は非常に高い」というようなくだりがありまして、ホント、それはそうだと思うんですけれどね。
でも、広告を目的にしたポスターって、インパクトありきだったりするじゃないですか。
あと、挿絵は、やはりこじんまりしていますよね。手元で見るものですから。
だから、なんか「知っている感」、「見たことある感」が油絵なんかよりも、より強く出ちゃうというか。えっと、私が言いたいこと伝わります???

「おお、ルドンくん、元気かね?」
「ロートレックくん、また、登場かい。頑張っているなあ」
そんな感じで、ね。ちょっと、鑑賞って感じにはなりにくいというか。
あ、好みもあります。絶対にあります。

私はルドンの黒よりも、色が入った時代が好きだし、同じグラフィックでも、過日の鹿島茂さんのコレクションは、また見たいと思うし、絶対好みがあると思うんですよね。あと、頻度もあるかなー? ルドンも、ロートレックも、ついこの間見た感じですからね。これが、数年くらい経つと、「おお、貴重なモノを!!!」と感動するかもなんですが。スミマセン、贅沢で。

なんかねー、30分しか見てないのに、次に行かれなくても、まあいいかくらいの軽さがあるんですよねえ。
だって、来年、ヴァロットン展来るし、そこで、もっといろいろ見られるわけですし。
きょうのアートセミナーも、後半は、ほぼヴァロットン展の宣伝っぽくて、ちょっと面白かったんですけれど。

ロートレックは、ロートレック本人が手元に置いていたもので、質も状態も非常によく、ヴァロットンの版画も、世界的に見ても揃っているのだそうです。他にも、レスタンプ・オリジナルとか、モーリス・ドニの『アムール』の連作とか、ボナールの置き物など、貴重な展示もあるのです(一応、話はマジメに聞いていたらしい)。

『アムール』は、一枚だけモデルの女性が乳房を出している構図があって、妙に唐突でドキドキしました。他は、非常にプラトニックな印象を受けるのです。なぜ、一枚だけ、セミヌードなんでしょう?

アートセミナーは、モネの人間関係が普通じゃなかったこと、ヨーロッパには、日本のような山岳信仰はなかったことなど、「へー」がありました。

個人的には、あんまりひっかからなかった企画展なのですが、一枚、気に入った絵があります。
アンリ・プテ『パリの女』。
なんかいいんですよ。ちょうど、おしゃべりしている女性たちが陣取っていて、よく見えなかったのですけれど。

あー、あと所蔵品展なら、この前浮世絵のスキマで出た硫酸魔の絵、また見たかったです。
アレ、好きです。え、趣味が変???

そうそう、ポール・ヴェルレーヌの詩に、ピエール・ボナールの挿絵がついた『平行して』という本は、復刻本が展示してあり、手に取って見てよい……ということになっているみたいです。
いまのところ。手袋が横にあるので、それつけて、丁寧に見てくださいって感じらしいですが。
ただ、「ご自由にご覧ください」だと、数日でボロボロになってしまい、かといって、見てもらえないのはせっかく用意したのに、ちょっとさびしいみたいなジレンマがあるようです。

きょうは、男性が手袋をしてみていらっしゃいました。ただ、結構時間がかかっていたので、
「次のときでいっか」と私はパスしたのです。次回行ったら、「やっぱ、見るのなし」になっていたらどうしましょう? まあ、ありえなくもないですね。

しかし、年パスがなくなってしまうのは、本当に残念です。
企画展の回数から考えると、今の倍額になるサポーター・システムは、ちょっと考えてしまいますね。招待券もらっても、別にあげる人いないし、そんなに毎回、1894カフェで飲み食いしないですし。
お友達とアートを見るのが習慣なんですぅとか、パートナーと行く美術館巡りが趣味での人にはよいかもしれませんが、私は基本、ひとりで行くので。
三菱一号館だけは、来年も年パス買おうって思っていたのですが、どう考えても、一般券を買ったほうが安くあがりそうです。5000円っていうのが、結構ギリギリのラインなんですよね。
「ザ・ビューティフル」を10回行くつもりで買うかもしれませんが、でもなあ、バーン=ジョーンズ展でも、10回見たら、ヘロヘロでしたしねー。

年パスで、10000円で見放題、モトが取れそうなのは、トーハクくらいじゃないでしょうか?
トーハクなら、それくらいしても、迷わずに買います。今の企画展一回ずつ、展示替えは無効は、微妙に使いにくいから、一年で脱落しましたけれど。

まあ、だから、「サポーター」なんですよね。うーん、三菱一号館さんには、いっぱい見せていただいたから恩返ししたい気持ちもありますが、でもなあ、やっぱりちょっと高いし、招待券余らせそうだし、踏みきれないかもしれません。きっと、私みたいな感じの人、多いんじゃないでしょうか? まあ、来月まで年パス有効なので、ちょっと考えてみますよ。

 

 

 

印象派を超えて―点描の画家たち

新国立美術館で開催されている『クレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に印象派を超えて―点描の画家たち ゴッホ、スーラからモンドリアンまで』を見てきました。

アメリカンポップアートと迷ったのですけれど、ここは素直に印象派に行っておきました!

で、やっぱり、うっとりしました。
あふれるような光と色! 美しいです。

モネの森は美しいし、シニャックの光に溶けるような港も、夢のようです。
ピサロの木には、本当に弱いので、私。

モーリス・ドニの礼拝の一枚も、素敵でした。

ゴッホのレストランの絵、構図は平凡だと感じるんですよね。でも、タッチが異質です。
つまり、そういうことですよね。
また、黒インクやチョークで描かれた絵だけ見ると、「うーん、やはり心が病んでいるかも?」と感じるのですよ。あんな絵を描いている人がいたら、私はそっと後ずさりすると思います(笑)。しかし、色が載ると別物になるわけで。

で、気になりまくったのは、ヤン・トーロップ。
もうタッチが変わりすぎです。どうして、そう変化するかね? 君?というくらい、ガラッと変わります。1889年の『オルガンの音色』、1908年『秋』、そして、1911年『L・ラウレイセンの肖像』で、「え? 同じ画家?」と思うくらい変わるのです。

俄然、興味を持ってしまいましたよー!!! ヤン・トーロップって、ナニモノ???

抽象画は、よくわからないので、モンドリアンあたりは、「ふーん」で流しました。
いつかわかるようになるでしょうか?

構図として、非常に面白かったのは、ヨハン・トルン・プリッカー。
占いのカードの原案みたいなデザイン性が高い絵でした。意外に、こういうのも好きです。

しかし、この美術館を創られたヘレン・クレラー・ミュラー氏は、もう「聡明」の一言です。
目的がクリアだし、コレクションの意図がすごくわかるし、ご本人がたいそう美人ですし。

12月23日まで。当日券は、1500円です。
点描で描かれたものなので、印刷やネットの画像ではよさが伝わり切りません。
印象派、その周辺をお嫌いでないなら、足を運ばれてもいい企画展だと思いました。
単純に、光の美しさ、色の洪水に心洗われる体験が出来ますよー!

 

 

 

 

 

 

浮世絵 珠玉の斎藤コレクション 第Ⅲ期

横浜

友人が、みなとみらいホールで恒例となっている
「0歳児からのオルガン・コンサート」の構成を担当しています。
ですので、きょうは、まず、横浜へ。

子連れのママやパパたちに紛れて、ソプラノの山田英津子さんとみなトラくんの
ステージを楽しんできました。
パイプオルガンを演奏するのは、浅尾直子さん。
すごいですよね。0歳児相手に、パイプオルガンですよ。荘厳です。
今回は、打楽器のぱぱーパ山ださんも参戦。
今までずっと見てきていると思うのですが、今回が一番楽しかった気がします。

なにせ、0歳児からOKのクラシックコンサートですから、
気楽に赤ちゃんが泣きます。びゅーびゅー泣きます。
ときとして、ちょっとしたジャングルみたいにもなります。
たまに、悲鳴みたいな子がいて、ちょっとした声援みたいに聞こえたりして。
赤ちゃんは、泣くこともお仕事なのでしょう。

きょう、お隣になった赤ちゃんたちは、非常に肝っ玉が据わっていまして、
パイプオルガンになんて負けません。
みなトラくんを見ながら、ニコニコ踊って、ダアダアして、そりゃもう
かわいらしいのです。
そして、何かある度に、ママと顔を見合わせます。
うわー、幸せを絵に描いたような図です。
「なんで私には赤ちゃんいないんだろう。いいなー」って思っちゃうくらい
幸せ満載でした。

電車が遅れてしまって、開演直前に滑り込んだので、友人には会えないって
思っていたら、闇に紛れて立っていましたよwww
おー、スタッフっぽい。いや、まぎれもなく、スタッフです。

ちょっとだけ手を振って、「来たよ」して、今回はおしまい。
第二部もありますから、邪魔はできません。

その後、1人でサマフェスでみなとみらいに行ったときに
大行列で入れなかったお店で、ブランチをしました。

Bully's IMG_6464

結構なボリュームでした。
修行のように食べましたとさ。

そして、桜木町に出て、やっと話は、本題の三菱一号館美術館に向かいます。

この夏、三菱一号館美術館は、「浮世絵 珠玉の斎藤コレクション」を
三期に分けて展示しています。
きょうは、その第三期。江戸から近代に移り変わる時代がテーマです。

これが、とにかく、響きました。
特に、ついさっきまで、横浜にいたでしょう?
開国後、横浜がどんどん変わっていく姿が、
クリアに浮かび上がるのです。
また、最近、軍港めぐりもしたので、この印象もプラスされます。

これまで、開国は、新しいものを取り入れた時代だと思っていました。
でも、今回は、江戸が消えていくようで切なくて、切なくて。

また、展示の構成がいいんですよ。
木の建物がレンガ造りになって、近代化が進んだあとに、
小林清親で、再び、和のテイストに戻します。
グッときます。

いわゆる浮世絵という意味では、第一期、第二期のほうが上かもしれませんが、
心に響く度は、私は第三期でした。

IMG_3698

この風景もいつか、過去のものになるのでしょうか?
なんだかとてもよい一日となりました。
昨日あんなにブルーだったのに、きょうはハッピー、面白いですね。
生はちみつ、効果でしょうか???

 

鹿島茂コレクション3「モダン・パリの装い」展

モダン・パリ

鹿島茂コレクション3「モダン・パリの装い」展を見に、
練馬区立美術館にうかがいました。

ファッションプレート、19世紀から20世紀にかけての
印刷物のコレクションで、挿絵とか雑誌のグラビアとか、
当時のモードがよくわかります。

予想以上のボリューム、予想以上のかわいらしさ、
予想以上のセンスのよさに打ちのめされました。

特に、マルティの「青い鳥」、昔大好きだったのに、
ずっと忘れていたことに気づきました。
そう、メーテルリンクの「青い鳥」です。
思い出の国、未来の国。私は、光の精が大好きで。

ジョルジョ・ルパップ、マルティ、マルタン……、
その洗練、美意識、提案。うっとりします。

あれあれあれれ?
牧歌的な恋という非常にエロチックな一枚があったのですが、
図録に載っていないかもです。

湖のほとり、男の子が手前に寝そべり、女の子が水を挟んで
思いっきりドレスを脱いでいます。
水面には、潔くさらした裸体が映り……。
ゾワゾワするほど、エロかったのですが、図録にない???

昔の映画のワンシーンのようで、とても素敵だったのですが。
2階の展示室にあります。
機会があれば、ぜひ。9月8日までの開催です。

 

小野庄一写真展「天界」へ

 

IMG_3602

富士山は、お好きですか?

小野庄一さんを「庄ちゃん」と呼ぶ編集さんに誘われ、
コニカミノルタプラザギャラリーBへうかがいました。

コニカミノルタギャラリー???
新宿タカノのビルの4階にあります!

と、書くと、新宿通、アート通に見えますね。
えへへへ、初めて行きました!

小野さんも、初対面です。
初対面ですが、ちょいとお差し入れをいたしまして。
それが、写真の「立体富士山ふせん」です。
富士山の写真には、富士山グッズだろうと。
完全ウケ狙いでしたが、組み立てていただけて、嬉しかったです。

で、非常にキレイな写真がいっぱいです。
アプリでも、見られるみたいですが、ギャラリーで眺めるとまた、違います。

お土産に、ポストカードも売られていました。
普段は、富士山の山頂でしか買えないそうですよ。
ポストカードのケースには、「テッペン!」とあります。なるほど、テッペンですね!

アプリは、2種類。
富士山「天の力」と「寄り添う般若心経」。
般若心経???
富士山登山通算80日以上のほかにも、お遍路さんもなさったそうで。
すごーい!!! 読経つきですよ。で、85円ですって。

「天の力」は、ダウンロードしてみました。
手のひらサイズの富士山、奇跡の絶景、なんだか非常に贅沢です!
こちらは、170円ですが、ほぼポストカード1枚分ですよ?
すごい、格安!

ギャラリー閉館までお邪魔して、それから、編集さんとスペインバルへ行きました。
章月、最近、コラージュを覚えたので、見てやってください。

IMG_7512

おいしかったです。

場所を変えて、お茶も飲みました。

IMG_4296

お茶ですよ。お茶ですったら!!!

まさか23時近くに、窯焼きスフレケーキなんてねえ?
ねえ???

え?

おいしかったです。

眼福、満腹な一日でございました。

写真展は、29日まで。入場無料。ただ、最終日は、15時までだそうです。

 

 

 

「花開く江戸の園芸」展

1910324620_101s

過日参加した観蓮会で、無料招待券をいただきました。
太っ腹ですよねえ。園芸文化協会さんってば!

で、なかなか足を運べなかったのですが、昨日、やっとうかがえました。

両国は、夏モード。この看板の裏では、時間貸しのバーベキューをやっていました。
なんだか楽しそうでしたよー。

1910324620_104

園芸をテーマにした展示なので、当時の風俗がよくわかります。
特に、観蓮会でガイドをなさっていた江戸園芸研究家の小笠原左衛門尉亮軒さんの
コレクションが随所にありました。雑木園文庫なしでは、成り立たないのでは
ないかと思われるほど。

江戸時代の方々は、園芸を愛し、気楽に鉢をうちに持ち帰ったのですね。

印象に残ったのは、江戸時代の朝顔の鑑賞法でしょうか。
花を幾重にも重ねて、置いておくのです。
「よく見られる鑑賞法」とあり、へーって思いました。

秋の虫の声を聞きに、お出かけする図も、心に残りました。
いまどきは、なかなか難しいですが。
そういえば、何年か前に、浜離宮でやっていたような???
ちょっと、チェックしてみましょうかねえ?

また、公式サイトを見て見たら、前売り券を買うと、変わり朝顔のタネをもらえたらしいですね。
ちょっとうらやましいですねー。きっと、キレイなんでしょうね。

あと、今年20歳の人は、20円で、企画展と常設展が楽しめるらしいですよ。
いいなあ、20歳!

昨日は、常設展ものぞきました。ひさしぶりにうかがいましたが、やっぱり楽しいです。
しかし、ひとりだと、纏を持ったり、人力車に乗ったりはしにくいです。
お連れ様がいると、すごく楽しめそうですね。

最近、日本画を見過ぎて、ちょっと飽きてきまして(贅沢な!)。
次は、練馬美術館に行きたいなあって思っております。いつ行きますかねー?