音の会

国立劇場小劇場へ。

中村京蔵さん目当てに、行ってきました。

行くまでよくわかってませんでしたが、要は、研究所出身のみなさまによる発表会なのですね。助演を迎えながらみなさま、緊張と誉れが伝わってくるよい空間でした。

鳴り物と義太夫、長唄、歌舞伎。

寿式三番叟は、能のイメージが強く、勝手に脳内で準備していたらしく、相当びっくりしました。なんじゃこりゃ!

武士文化から町人文化。なるほど、わかりやすい!

長唄は、詞章が配られていまして、これにより、俄然楽しくなりました。「矢の根」では、七福神がデスられます。マジか?

いわく、「恵比寿は身持ちが薄ぎたねえ!」

いわく、「波乗り船の銭儲け」

マジか?

すごいな、江戸文化! 罰当たりな!と脊髄反射する現代のほうが、迷信深い!

これ、長唄習いたくなりますね。すかさず言いたい。

「兜頭巾な、用心過ぎて鬱陶しい」 くー、ここぞで、言いたい!

長唄に歌われている宝船のまじない、いまは、知る人ぞ知るですが、昔は、もう一般常識、庶民のたしなみだったんでしょうね。隔世の感がありますが、そこをブリッジするのが、伝統芸能なんですね。そりゃ、人間国宝にもなりますな。

歌舞伎の傾城反魂香は、数少ない見たことがあるぜ!演目でした。一幕見の天井桟敷から、ゆるっと見たときは、苗字帯刀嬉しいなダンスしか残りませんでしたが、きょうは、夫婦の情愛、無念と誉が伝わり、新鮮な気持ちで鑑賞できました。

見終わり、なんだかかき氷の気分で新宿を目指したら、とんでもなくて。小田急の上まで上がっても、人、人、人で気が狂いそうになり、やむなく、墨絵バルに避難しました。

サングリア

サングリア、濃かったです。

あー! 半蔵門の大田姫様にご挨拶するの、わすれたあ!

姫さま、また、今度! 申し訳ない。

歌舞伎夜話

歌舞伎座ギャラリーへ。

1月に見た愛之助さんの舞台で、「なんだ、あの色っぽい人は?」で見覚えた京蔵さん。

本日は、ギャラリートークを聞きに行きました。登壇されるのは、京蔵さん、梅乃さんです。

もう始まる前からアウェイ感いっぱいで、帰りたかったけど、頑張りましたよ。で、こういうときは、私、異常に引きがいいのです。京蔵さんの目の前に座るわけ(最前列じゃないですよ?)。

もっとも、好き好き♥私を見て、私はここよ♥気づいて♥ではなく、「どんな人なのかなあ?」くらいだから、構えも、ゆるいんですがね。正直、お顔もわからないですから。そんなレベルで、ギャラリートーク行かないから、普通は。

あきらかなご贔屓さまは、いでたちから違いますからね~。で、始まる前から圧倒され、うちに帰りたくなっているわけですが。世話ないですね。

初生京蔵さんは、真摯な方でした。なるほど、ですよね~。納得しました。

記憶に残るのは、指使い。中指に神経が行き届き、小指はゆるく遊びます。芸に磨かれた指使いだなあ、美しいなあと目を奪われました。あと、最初の「乗りつけがよく」という言葉遣いも美しかったです。自然に身についた響き。

女形の誉れ、後見の醍醐味、歌舞伎素人が聞いても面白かったです。が、まあ、客層がかなりコアなので、覚悟して行かないと! 客席にも、けれんみがあるというか。ま、お察しくださいませな。

紛れ込んだ感がありますが、うかがえてよかったです。本来、目立ってはいけない後見で見覚えたは、いいことなのか、悪いことなのか? そこは、なかなか深いですね。