才気を降す

在原業平の才気。

光源氏のモデルにもなったという、伝説のプレイボーイ。弓の名手、ちょっと人嫌い。空気が伝わってきます。

どんな人なのかをなぞり、引き寄せる、または、寄り添う、いわゆる演劇と能は、違うものだと理解しました。

能舞台と客席で、静けさが練られていきます。

「翁」

何度も見ている番組。が、いつも簡略化されていたのかも? おもてをつけるバージョン、初めて見た気がします。

ただ、なんか足らない感じがして。

うまく言えないんですが、本来は一の神を降さないといけないのに、何かが足らず、二の神が降りているような。悪くはない、しかし、ん、なんか違う、そんな気がして。

三番叟はよく、音無しの二回着地にびっくりしました。三回目で音が鳴り、やっと消音だったと気づきました。ふー。

観世と喜多の違いは、様式と野趣にありそうですが。

神を降ろす。

人を降ろす。

なんて恐ろしい芸術でしょう。

私も、神降ろしを目指さないと。易神様ですが。潔斎、精進。

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2019年11月4日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃