映画34『パヴァロッティ 太陽のテノール』

やっと、欅坂の息苦しさが消えました。

キツい、キツい。若い子たちのギリギリ感、大人の醜さを突きつけられているみたいにキツい。

パヴァロッティもね、ご機嫌だけの人生ではないでしょう。しかし、意味がわかるから。

欅坂は、どこが分岐なのか、わかんないわけ。なるべくしてなった気もして。誰にも止められない。流れは変えられない。映画がすべてじゃないとわかるけど。観ていて苦しく、同時に、あの閉塞感が、絶望が、人を惹きつけたこともよくわかる。

パヴァロッティは、20世紀の価値観。やっと息が出来ます。楽に呼吸が出来る。最初の奥様やお子様たちは、キツかったでしょうけど。でも、何が起こったのかは、わかるから。

でもな。

三人の娘を授かった夫、太陽のテノールが歌いあげる愛が気づかぬ間に、別の女に、娘みたいな子に捧げられたら……

天を呪うわね。地を殴る。

それでも、パヴァロッティの物語は、わかるから。

欅坂は、キツい。なまじ売れたから、道が閉ざされた怖さ。この先に待つ物語が、とびきり優しいといいと願う。

私は、何を差し出せるだろう?

1.ジョジョ・ラビット2.パラサイト 半地下の家族3.CATS4.フォード&フェラーリ5.ティーンスピリッド6.盗まれたカラヴァッジ7.1917 命がけの伝令8.9人の翻訳家囚われたベストセラー9.ミッドサマー10.ダンサー そして、私たちは踊った11.レ・ミゼラブル12.ジュディ 虹の彼方に13.ジョン・F・ドノヴァンの死と生14.ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY15.シェイクスピアの庭16.三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実17.ドクター・ドリトル18.Fukushima50 19ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語20.今宵、212号室で21.ワイルド・ローズ22.Mother/マザー23.レイニーデイ・イン・ニューヨーク24.はちどり25.ペイン・アンド・グローリー26.ナショナルシアターライブ『夏の夜の夢』27.グレイテスト・ショーマン28.プラド美術館 驚異のコレクション29.17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン30.弱虫ペダル31.思い、思われ、ふり、ふられ32.アニメーション「思い、思われ、ふり、ふられ」33.僕たちの嘘と真実 DOCUMENTARY of 欅坂4634.パヴァロッティ 太陽のテノール

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2020年9月8日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃