エイフマン・バレエ『ロダン〜魂を捧げだ幻想』

チラシを見て、申し込んだ公演です。

私は6列目でしたが、スタンディングしたのは、私より後ろの席から。前列は、相当見にくいようです。フラットなのね。

なんかもう、パキパキですよ。ダンサーさん。

正しい表現かわかんないけど、可動域がすごいバービー人形、揃えました、躍らせました、みたいな!

よくもまあ、振り付けるし、よくもまあ、踊りますよ。高身長が入団の条件、まるで重力のない妖精です。

ロダンというタイトルと、地獄の門の再現なのかな?イメージ写真で鑑賞を決めたので、あのコ、なんだろ? うーん? 弟子? あー! クローデル! いたね! そうだったね!になりました。

そうか、君か。クローデル! だから、精神病院なんだ!

左巻きの渦、テーブルに向かう待つ女、観客サービスのフレンチカンカン、タンゴ風ダンス、収穫祭に工事現場のような創作風景、いや、バラエティ豊か、なんだろうなー、振り付けはすごいんだけど、場面構成のバランスが悪い気がします。

かつてのマシュー・ボーンのストーリー性は、特異なものだったんだなーと妙な感想を持ちました。最近は、うーん。うーむ。

エイフマン、マシュー・ボーンより、はるかに複雑なことをやっているのに、アンサンブルの中には踊りきれてない人がいるほどニュアンスが細かいのに、絶望的に、カタルシスが足りません。

おかしいんだよね。すごいこと、やってるのに。熱狂まで、届かない。なぜ?

個人的には、地獄の門がクライマックスに来ると勝手に思っていたから、カタルシス待ちしちゃってました。いや、途中に出てきましたよ、たしかに。が、まだ、デッサンみたいな感じかなー?で、さらに、待ってしまい、あれ? 終わり?でした。

ある意味、真面目な人なんでしょうね。エイフマンさん。丁寧に丁寧に積み上げていく。だから、すごいんだけど、飛躍への跳躍が足りません。なんか、もったいない。けれんみみたいなやつがプラスされたら、毎日通うよなー、これ。

わくわく、わくわく、あれ、終わり?

が、クローデルには泣きました。いい作品、それは、間違いありません。

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2019年7月18日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃