珍事

前から同姓同名の学者の先生がいらっしゃることは、知っておりました。

章月綾乃は、ペンネームなので。
こちらは、本名の話です。

出版社さんのリストに、当方の旧姓が載っているのでしょう。
先日、覚えのない本が届きました。
3冊あるということは、見本誌です。

最近、大きな統合をした出版社さんなので、そこで、データも共有なさったのではないでしょうか? いままでは住み分けがあったのでしょうが、同じフィールドで処理されることになったのでしょう。

面白かったのは、「お間違いですよ」電話で、名乗ったところ、受けた方が真心で「お世話になっております」だったことです。
「実は、〇〇先生と同姓同名なんです」
「ええええ?」みたいなやり取りとなりました。

珍名というほどではありませんが、マイナーな名前なので。
出版社さんも、まさか!でございましょう。

「同名」というくくりでは、同業の先輩、あまきシスターズの天城映先生もいらっしゃって。
同じ名前なので、「お姉様」とか女子高ごっこをしたりしているのですが。
しかし、フルネームとなると、なかなかないかもしれません。しかも、著者くくりでは、同業者といえなくもなく(うーん、こっちは無理がありますが)。

最初に同姓同名の先生の存在を知ったのは、演劇事務所にいるころでした。
当時、戯曲の賞をいただいて、そのニュースが新聞にコラムとして載りました。同時期、書いた別の戯曲の舞台化が予定されていたため、お問い合わせいただいたのです。
「この受賞された方が、戯曲を書かれたのですか? そして、その方は、学者の方ですか?」と。
まさか今電話口でお話ししているのが、本人ですとは言えませんから、「学者の先生ではありませんよ」だけ申し上げて……。
ああ、そういう方がいらっしゃるのだと知りました。

今、私の旧姓で検索をかけると、同姓同名の先生の功績が上がってきます。
なんだか、もう一人の自分がそこにいるようで、非常に面白いのです。

そして、世間でよく言われる「三人間に挟めば、その人につながる」は、有効だとわかりました。もはや、すぐそこにいらっしゃいます。
いつかご挨拶に行きましょうか。
でも、「実は、旧姓が」は、ちょっと惜しいですね。ははは。

 

 

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