ラストは、グエルチーノ展へ。
バロック、好きなんですよ。荘厳、どんとこい!なんですよ。
画家名は、よく知らないけど、ポスターにそそられました。
こりゃ、絶対、空いているから(ミーハー客はまずいないジャンル)、さらに夜間公開でバッチリ盛り上げようと、うきうき企画し、実行しました。だって、荘厳な宗教画あとに、白々しい昼の光じゃ、余韻が消えちゃいますから。やはり、夜ですよ!
が、最初の部屋は、「ふーん」でした。ま、ありきたりっちゃ、ありきたり。
5月までやってますから、焦らなくてもよかったかしら?で、次の部屋に行ったら、「才能の開花」のタイトルに恥じぬ、弾けっぷり! いきなり質が高くなりました。
うわー、絵がほぼ、宝石ですよ!
キラキラ、どれくらいラピスラズリを使えば、この絵になるの?
そして、まさかゲーテと感想を共有する日が来ようとは!の驚きつきで、「うん、私は、グエルチーノを見たと言ってよいのだな!」とひとり満足しました(このくだり、会場に行けば、意味がわかります)。
《マルシュアスの皮をはぐアポロ》あたりから期待は高まり(しかし、アポロ、意地悪ですよね)、《クレオパトラ》で、わくわくはピークに達します。グエルチーノのクレオパトラは、かなりふくよかでしたが、確かに美しく、しかし、《ルクレティア》と顔が一緒かい?とつっこみを入れたくなりました。《エンデュミオン》で再びワクワクし、《狩人ディアナ》で、あるいはモデルは同じか?と我に返り、ジロジロ、ルクレティアと見比べたりしました(なにをしているんでしょう? 落ち着きがなさすぎです)。
さらに、最後がまた、宗教画というのが痺れます。
「我が国にもあるからね!」のダメ押し所蔵品の《ゴリアテの首を持つダヴィデ》は、見覚えがあり、ふむふむとなりました。
とても素敵でした。いい締めになりました。
奇しくも、「パスキン」、「新印象派」、「グエルチーノ」とアートのタイムカプセルで過去に向かいました。
閉館まで20分を切ってますが、きょうは常設にも行かねばなりません。
フェルメール、見ないと!
が、確かに「帰属」で、らしくないっちゃ、らしくなく、そうだといわれれば、そうかも〜で、素人に見分けがつくはずもないのでした。
しかし、まあ、よくも日本に!
すごい方がいらして、また、太っ腹なわけですよね。
もう一枚の新所蔵作品には、大変そそられました。タイトル、忘れたけど(おい!)。
常設展示という現代に向かうアートのタイムカプセルにまた乗り、無事に21世紀に戻ってきました。
常設のシニャック、大作で素晴らしいのに、新印象派には貸出なしでしたね。
グエルチーノの《放蕩息子の帰還》が、パスキンの《放蕩息子の帰還》にリンクしたのも、嬉かったです。
あと、サロメ、西洋美術館の常設含め、一日で何バージョン見たのでしょう?
個人的には、パスキンのは、「ないよ」で、やはり、ギュスターヴ・モローがいいのでした。
少しだけ、上野の桜も冷やかし、アート三昧な一日が終わりました。おつきあい、ありがとうございます。