舟には乗ってはいけない

無事にステントが入り、ホッと一息ついて、眠りに落ちたところ、体の猛反発に合いました。

「異物発見」「外敵侵入」「急いで駆除されたし」的に、発熱やだるさ、軽い痛みで告発が始まりました。

夢も、怖いです。

なぜか私はタレントになっていて、指原莉乃さんを巡るAKB内の愛憎入り混じるぐじゃぐじゃ人間関係に巻き込まれ、やがてそれは、能の般若のイメージになり、入手困難な舞台のチケットを探していました。いつのまにかちゃっかり観劇していたのに、今度は薄暗い世界で迷子になり、気づいたら巨大な墓場に出くわしました。金ぴか仏像つきのアカンやつです。

さらに進むと、何百人もの人の骨を接着して作られたでかいエセ仏像アートに取り込まれ、歪んだ集合意識から哲学的な問いかけをされたりしました。

「誰の罪とする?」みたいな。

怖い場所から逃げ出し、やっと駅を見つけて乗ろうとしたら、それは、東武電鉄のくせに大川行きの舟の乗り場で、スプラッシュマウンテンみたいな作りです。まあ、どこかで乗り換えればいいかとイージーに乗ろうとしたら、脳内に「乗ってはいけない」と警告が響きます。すんでで、水上バスみたいな舟は行ってしまいました。もう乗車資格はありません。

来た道を戻りながら、「骨アートの哲学に同意してはならない」、「楽な道を行くな」、「般若を理解しろ。ただ同化はするな」、「ひたすら、道を手繰り、正しい場所へ戻れ」と脳内命令が下り、夢の中の黄泉の道を逃げるように去り、なんとか現実に戻ってきました。

早く、水を飲み、船着場から遠く離れなければ! 水を飲めば、あちらは遠くなるから。

イメージは、膨大な水。始まりの水、終わりに見る水、あちらとこちらをわける水。ただ、圧倒的な貴船の守り。水の護りを感じます。どうも私は、ピンチになると貴船なのです。リアルに思い出すし、流れを感じます。

現実に起こったのは、単なる術後の副作用です。が、無意識レベルでは、「行かずに戻った」感じがあります。

ただいま、現世。

ただいま、私の身体。

怖い夢、冥い部分。その入り口になぜか指原莉乃さん(笑)。唐突だなあ。彼女も、背負うものが重いのね。で、なにかが共鳴しているんでしょうね。

生きて、ここに戻りました。そんな感覚がある入院六日目、ド直球の悪夢をみました。

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