ダウン。

花粉の季節、無理が効きません。
昨日は、友人出演のお芝居を観に池袋へ。
「確定申告をやってから」「花粉の様子を見てから」なんて思っていたら、
全然日にちがなくなってしまって。当日の朝、「きょう、行っていい?」みたいな。ひどいな。

確か駅から遠かったよなあで、東池袋に出たら、東池袋もだいぶ変わっていて、
そうだった、『TENET』の時に、「変わったなあ」って思ったんだったと
記憶を反芻しながら、迷子になりつつ、なんとか着きました。
途中、飯田橋の西口がやたら綺麗になっていてまごついたり、
有楽町線のシートに手すりがついていてびっくりしたりしました。お上りさんです。

お芝居はねー、何がしたいのかよくわからなくて。
厳しかった母が実は優しい人だった系なのでしょうけれど、
ガミガミ言うしかキーワードがなくて、何も伝わってこない。
そのくせ、シカゴみたいなミュージカルにしたい気持ちがあるっぽく、
そこかしこにミニダンスシーンとか挟むんだけど、「えっと?」みたいな感じ。
所有権がない人が契約書にサインしてもダメだし、判子は本人が押さないと無効だったはずだし、ガナるだけ、伴侶を殴る妻とか、もうハラスメントがいっぱいで見ていて本当につらくなってきて。

母に向き合うなら、そういう家族会議芝居にすればいいし、
ミュージカルにしたいなら、そっちに振るべきだし。
花粉で、頭がぼーっとしながら、「うーん。考えちゃダメだ、ただ、ここにいろ」と自分に言い聞かせておりました。よし、生き延びた!

若い出演者さんだと「私が一番うまい」って思っているのが丸見えになって
舞台って怖いなーって思いました。

私も演劇に携わっていたかったなーと思いました。
でもなー、大人になると、よっぽどのガッツとか、よっぽどの出会いとかがないと難しいと理解できます。環境とか、親の理解や協力、教養とかが必要よね。
大学に行かせる甲斐性がない親だと、もうそこで詰んでいて。
ホント、親の財力で変わる。あと、親が破綻していると、そこの修復からやらなきゃいけないから、自己確立までに時間がかかるわけ。
絶対に結婚なんかしないって思っていましたしねー。男なんて信じられなかった。不信とセックスでのつなぎとめと、まあ、ぐちゃぐちゃでしたよ。
また、本人の性格もありますね。出来ないとか、わからないが言えないとつらい。私は、今でこそ、「わかんない」「知らない」言えるけれど、昔は無理だったなー。

それになー、演劇界よりも、出版界のほうがつきあいやすく、生きやすかった。
やっぱり出会う人の手触りなんかがまるで違います。合う、合わないはあるよねえ。でも、演劇の脚本はまだ書きたい気持ちはあって、だから映画をやたら見ているのでしょうけれど。ああ、占いを書き過ぎてスカスカになっているからというのもあります。だいぶ、感覚が戻ってきました。
自分を大事にとか、自己投資とか、最近の感覚で、最近の習慣ですからねえ。
これが、10代のころに出来ていたら、どんなによかったか。
時代もよくなかったよなあ。まあ、不景気世代よりは、バブルで「へえ、こういう高級な世界があるんだ!」は見れてよかったですけれどね。でも、その分、「ワンレン、ボディコンじゃなければ、女に非ず」みたいな男の付属品系価値観はあったんですよね。アレも、結構キツいですよ。

今、日本の貧困が表面化してきていますが、私が直面した壁にぶつかっている子もすごくたくさんいるのだと思います。コロナ禍の中で、小中高生499人の自殺ってもう意味がわからんよ。でも、家が地獄だと、逃げ場がないですよね。

みんな、逃げろ。生き延びろ。大人になって、笑え。親を否定しろ。

今日は一日うちにいました。猫たちが、ちょっと落ち着きました。
毎日映画館で映画を見るというのは、ひとつの指針ですが、絶対ではなく、
なんのためにやっているのか、創造性の回復、今という時代をつかむため、
そこから何を生み出すのか、役立つ占い、自分が書きたい戯曲、という感じでしょうか。いろいろチョイスしながらやってきたいです。53歳だってこんなもんですよ。小中学生、高校生、20代、30代、40代、迷っても仕方ない。大丈夫だ!

破綻したまま、転がっていく。本当は、それでいい。
完成とか、完璧幻想に殺されるなよ。

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2021年3月16日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃