映画18『MISS ミス・フランスになりたい!』

明日までなんですよね。「新・三国志」と「ヤクザと家族」が。
で、きょうは、どっちかを見ようと思っていたのです。

でもなー、ひなまつりだしなー。
『聖なる犯罪者』、『すばらしき世界』と重い話は、ちょっと飽きていて。
新・三国志はきっと楽しいのでしょうけれど、クスッと笑うとか、
そういう気分でもないし。

あとは、『花束みたいな恋をした』は見た方がいい映画だと思うのですが、
本当に恋愛映画も飽きていて。いえ、いいらしいですよね、評判は聞いてます。

自分の気持ちに正直になって、ミス・フランスを選び、
「いいじゃん、いいじゃん、かわいいじゃん。最高!」から、
「え、そんな終わり?」で、ずとんと落ちて帰ってきました。

7分後に新・三国志で見ようと思えば見れたけれど、
「体力温存しよう」で帰ってきて、大正解。仕事のリライトが来てました。

えっとね。
何が素敵だったかは、主人公が本当に美しいのです。
そして、色っぽいし、女らしい。素敵です。
インテリアもかわいい。インテリアのわりに、ファッションはそれほどでもなかったけど。

あと、主人公を取り巻く人間関係がごちゃごちゃし過ぎていて、
こういうミスコンものの面白さのひとつである「美を競う」「美を磨く」が
思い切りカットされていて、もっと見せてくれればいいのにと思いました。
もともとキレイなコが、どんどん磨かれていくの、観るの楽しいでしょう?
それが、それほどないんですよね。ちょっとだけ、マインド鍛えるくだりがあって、そこは、本当にワクワクしました。そうだよ、そういうのが、観たいんだよ!

で、SNSでフォロワーが増えて、承認欲求を満たされて、上り詰めたと本人は思い、「それは違う」とプロに一蹴されという流れはいいのですけれど。
でも、いろいろ、「んー?」があるわけですよ。

女性の美を競うコンテストに、男性が参加して、ファイナリストになっちゃった面白さはよいけれど、それを実現させるために、主人公のプロフィールは嘘だらけなわけ。パスポートまで偽造しちゃうしね。また、審査員の見る目の節穴感じもどうすんの?ですよねえ。フィクションを成立させるためには、リアル、しっかり固めないと。あと出しじゃんけんされても、意味がわかんないしねえ。

こういうのって、どこで「ジャーン! 実は男だったんです!」をやるのかって問題があって、それが作品のハイライトになるわけですが、今回は、非常に弱いわけ。もう悔しくて、もったいなくて、腹が立って。

それっぽい映像を差し込んでいますが、「なんで?」ですよ。
「なら、最初から、出場しなきゃよかったんじゃ???」

だってさ、虚偽のデータでライバル押しのけているわけですよ。
イル・ド・フランスの次点のコなんて、代役で呼ばれて、出番なしで、いいところなしですよ。なんじゃそりゃですよ。

後援に、ミス・フランスがついている公式作品だからこそ、あの結末なのかもですが、なんかさー、昭和の手法ですよね。
最後までいっちゃうか、途中でリークされて男性として戦うか、2つにひとつだと思うんだけど、2019制作、2021公開映画なら。
クライマックスが本当にガッカリで、んな、つまんない結果でいいなら、最初から巻き込まないでって気持ちになっちゃって。

あと、脇役のローラ、リアルなのか、ファンタジーなのか、振り切って欲しかったなー。いい人でしたけれどね。パワーがない。

途中までは、すごく好きな映画。でも、クライマックスがまったくいただけない。ノーサンキュー。素敵がいっぱい詰まっているから、本当にもったいなかったです(私がダメなだけで、みなさまは、大丈夫かもですけれどね)。

2021年映画1.約束のネバーランド2.ジョゼと虎と魚たち3.ルーブル美術館の夜―ダ・ヴィンチ没後500年4.100日間のシンプルライフ5.さんかく窓の外は夜6.天国に違いない7.名も無き世界のエンドロール8.アート・オン・スクリーン/天才画家ダ・ヴィンチのすべて9.アート・オン・スクリーン/ピカソがピカソになるまで10.劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」11.マーメイド・イン・パリ12.聖なる犯罪者13.天外者14.ライアー×ライアー15.ファーストラブ16.すばらしき世界17.あの頃。18.MISS ミス・フランスになりたい!

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2021年3月3日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃