2023映画4『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

この映画の面白さは、監督の気分になれるってところにもありそうな気がします。作中『殺人捜査 』で、曲の入れ替えを行うのですが、これがもう面白い。

そして、キャッチーな魅力を持つ曲が提供されて、自分の作品に与えられたテーマ曲を口ずさむ監督たち。子供みたいでみなさん、かわいいのです。

「パンフルートを」のオーダーからの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』は、本当にグッときました。

私が子供の頃は「映画音楽」というCDが売っていた気がします。
それは、映画音楽の価値が認められた後の話だったんですね。
マカロニウェスタン、ちゃんと見てないのに、音楽は知っていて、ちょっと驚きました。あれ、コヨーテだったんだ!!!みたいな。

この作品では、音楽に特化しているから、曲を聞いてしまいますが、
音楽が残る映画って私にはそれほど多くはなくて。
どなたさまも同じだと思いますが、『ニュー・シネマ・パラダイス 』とかね。
そう数は多くない。ああ、スターウォーズ的なテーマ曲が耳に残る、
ミュージカル映画は曲が命、は、もちろんありますよ?
でも、曲が前に出過ぎてもきっといけないのでしょう。
同時に、あの曲がないとあの作品じゃない……。すごく塩梅が難しい。
最近の邦画って、若い観客には曲が刺さるがあるみたいだけど、私の記憶には残らない。音楽的な感性が低いのでしょう。きっと。それを超えてくるのは、すごいですね。

飽き飽きしているのに、そういう宿命だっけ? なんだっけ?で、
マカロニウェスタンの映画に曲をつけ続けたのは、面白かったです。
ヤダヤダ言いながら、仕事をする。
ゴミだと投げつけて、満場一致の賛同を得る。
仕事人。天才。

迷っているなら、ご覧になってもいいと思います。面白かったです。
2023年1月27日 シャンテシネ2

1.SHE SAID/シー・セッド その名を暴け2.恋のいばら3.ノースマン 導かれし復讐者4.モリコーネ 映画が恋した音楽家

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2023年1月28日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃