映画34 『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』

観たい作品で、チェック済み。しかし、有楽町ヒュートラで、一日一回しかやらないみたい。これは、見逃す可能性高め。

鍼の後だから、大作は無理、体がデリケートになっています。が、眠りがテーマなこちらなら、イケるかな?

で、新宿、横浜でまた、渋谷に行くのはアホくさいのですが、動線には無理がなく、行くならきょうか?

というわけで、初めて、渋谷ヒュートラに行きました。入り組んだ渋谷で、B1出口、出てすぐ右隣のビル、小さい横断歩道は渡ります。7、8階。3階までエスカレーター、エレベーターかエスカレーター乗り換え、時間があるときじゃなきゃ、行かれない。様子がわからないから。

宮益坂あたりは、再開拓で本当に煌びやか。若者たちが元気。ハイブランドがこれ見よがしです。渋谷ヒュートラは、もうちょいかっこつけて良さそうなのに、生真面目さが見え隠れする好感が持てる空間でした。ふむ。また、特別な音響、odessa vol+は、面白かった! なんか低重音が飛んできます。

内容は、眠るためのコンサート、8時間に及ぶ演奏会のドキュメンタリー99分です。参加者の皆様の様子、舞台裏、イメージ画像で綴られていきます。

私は、『SLEEP』の企画を知らなかったけれど、20代なら嬉しげに参加し、眠気に抗い、朝を待ったでしょう。あほだね。

多くの参加者たちが癒され、同伴者と自然に寄り添っている姿が素敵で、羨ましく、おそらく「俺は行かない、興味ない」と切り捨てる旦那への諦めも苦く噛み締めました。一緒に行ってくれるパートナーがいいですね。

ひとり参加のクリエイターは、想像力の回復に成功し、つまり、瞑想のような役割も果たします。

一晩、見知らぬ人たちと朝まで過ごす。さながら、避難所のような不思議な風景ですが、演奏が子守歌のような役割を果たすのは、よくわかります。見えないシェルター、再生のための繭みたいな。

未完成に失敗はない。なるほどね。

占いを書くためには、シネコンのメジャー作品を観るべきなんでしょうが、私が私らしくあるためには、ミニシアターのマイナー作品なんですよね。多くは、完璧ではないから。その足らなさが、なにかをかき立て、ひっかき、引っ張ります。私が欲しいのは、完成された娯楽ではなく、不器用なアートなのです。

ディズニーは、アートと娯楽の融合なわけで、非常にレアな成功をしていますが、思うに、経営陣に難ありなのね。企業を維持するため、営利を出すために、本末転倒になっている。クリエーションや配給会社、映画館へのリスペクトがない。資本ありきだから、ある意味、あり得た展開だけど、最悪に近い。もったいないね。ただ、利益追求と作品制作は、ある段階を超えるとどこかで道が分かれるから、必然かもしれない。理想を持つカリスマが必要なんだろうなー。

ジブリにも、宝塚にも、たぶん、同じ罠がある。ハイファッションは、資本に振り切っていてブランドイメージに合わせて、デザイナーはすげかえらていくけど、エシカル、SDGsな流れでまた、変わるかもね。

8時間の眠りの体験は出来なくても、疑似体験は出来ます。寝てないのに(たぶん)、深く眠ったような酩酊感が残ります。私も、何かしよう。

入場者特典もいただきました。抽選にも当たってましたが(席番、書いてあった)、たぶん、そんなに観客が入ってないから、みなさまに配ってました。ありがたい。ありがとうございます。

2021年映画1.約束のネバーランド2.ジョゼと虎と魚たち3.ルーブル美術館の夜―ダ・ヴィンチ没後500年4.100日間のシンプルライフ5.さんかく窓の外は夜6.天国に違いない7.名も無き世界のエンドロール8.アート・オン・スクリーン/天才画家ダ・ヴィンチのすべて9.アート・オン・スクリーン/ピカソがピカソになるまで10.劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」11.マーメイド・イン・パリ12.聖なる犯罪者13.天外者14.ライアー×ライアー15.ファーストラブ16.すばらしき世界17.あの頃。18.MISS ミス・フランスになりたい!19.あの子は貴族20.ラーヤと龍の王国 21.太陽は動かない22.花束みたいな恋をした23.ターコイズの空の下で24.ステージ・マザー25.藁にもすがる獣たち26.ヤクザと家族 The Family27.野球少女28.シティーコップ 余命30日?!のヒーロー29.ブレイブ-群青戦記-30.すくってごらん31.シン・エヴァンゲリオン劇場版32.ベイビーティース33.水を抱く女34.SLEEP マックス・リヒターからの招待状

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2021年3月27日 | カテゴリー : 日々のこと | 投稿者 : 章月綾乃