SWITCH 30th Anniversary 文学への新しい冒険 チャイコフスキー『くるみ割り人形』

SWITCH 30th Anniversary 文学への新しい冒険 チャイコフスキー『くるみ割り人形』を見てきました。

客席の95%が女性。
よくある光景だけど、改めて気づいてぞくっとしました。かくいう私も、割合をあげているわけですが。

昨日は初台の新国立劇場で、きょうは、世田谷パブリックシアターへ。地味に芸術の秋です。昨日は、ワンピースで、きょうはデニム。きょうは、二階席というのが一番の理由ですが、もうひとつは、クロークの有無かもしれません。

石丸幹二さんの語り、首藤康之さんの踊り、若林顕さんののピアノで紡がれる物語。なんとも上質です。
これは、一階席で見たかったですね。見下げる構成ではない気がします。

前半は、ワクワク。クライマックスで、失速かなあ? 最後まで三人だけでなんとかならなかったのかと。せっかくあれだけ作ったのに、とってつけに見えちゃいますからね。もったいないというか、肩透かしというか。わかりやすいけどさ。このキャストなら、お客様もこなれているから、別処理でも全然イケちゃうのに。
でも、まあ、うまいですよね。大人な舞台です。

惜しむらくは、石丸さんで、うわん、これじゃ足らない! もっとちゃんと見たいよ!になりました(笑)。
ピアノとの共演とはいえ、物思いに耽る仕草だけで数分持たせちゃうのは、凄すぎるでしょ!

細かいくすぐり台詞もかわいくて、本当に上質、大人のステージ。いいねえ、年を重ねるのも悪くないねという印象です。三人が三人、それぞれ世界をお持ちだから均衡が取れ、美しいのだと思います。

クロークがあって、300人くらいのキャパで見やすくて、緞帳があって、客席まではアプローチは赤い絨毯に金の手すりで。椅子もふかふか。ネームプレートがあったりして。お客様もみんな、おめかしで。
なんかそんな幻の劇場で見たい感じの作品でした。きょう一日だけ、あとはソワレがあるみたいです。

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