主様に会いに!

藝大 シイの木

ananの取材記事への掲載許可を下さったお礼に、東京藝術大学大学美術館にうかがいました。

いま、かかっているのは「驚きの明治工藝」展。明日までです。

驚きの明治工藝

あいにく、というか、予想通り、事務の方はお休みでしたが、名刺、掲載誌、お菓子を置いてきました。ぜんぶ、「し」がつくシリーズ。なんだか楽しくなりました。

驚きの明治工藝

一年以内に、ご許可をいただいた神社さまには、ご挨拶にうかがうつもりです。大神神社、貴船神社、富士宮大社、三峰神社さま、本当にありがとうございました。

藝大美術館 驚きの明治工藝 シイの木

聖地めぐりツアー、楽しみです。
藝大美術館の主様、いいでしょう?
美術館から出るときの楽しみになっております。

クラーナハ展

クラーナハ展

クラーナハ展へ。

いま、上野でかかっているものは、全部見たいんですが、一択ならば、迷いなく、こちらになります。

クラーナハ展。

私の中では、「エロチックな三人娘」が最初の認識なんですが。青池保子先生、私にクラナッハを教えてくださり、ありがとうございます!な鑑賞となりました。

美しい。

眼福。

途中、現代アートがちょいちょい挟まれ、重厚な中世ヨーロッパから引き離されてしまうのですが、まあ、ご愛嬌。

数年ぶりに図録を買いました。図録、かさばるから、本気でセーブをかけていますが、これは、買ってよし!と自分にOKを出しました。いや、豪華、宝石みたいな絵です。

途中、樋上公実子さんの絵も連想しました。ふふふ。11月のピンポイントギャラリーも楽しみにしてますね(私信!)。

オフェーリアの死

昨日のイメージが繰り返し、浮かびます。繰り返し、繰り返し……。

吊られた額縁、そこに漂うオフェーリア。

オフェーリアの死は、私の中でミレイの絵画が最高峰で、他の追従を許さない感じだったのですが、
それに並ぶ美しさだったと思います。
が、Twitterだと、案外、その後のデュエットダンスに称賛が寄せられていますね。
そうですねえ。ダンス公演としては、見どころのひとつですよねえ。客席ニーズはありますよね。

それでも、冗長と感じるのは、私の中の「ハムレット」は、寄り添わない魂たちの物語だからかもしれません。
失われて初めて、大事さがわかるもの。そういう喪失の物語なので、オフェーリアの死の後は、
孤独で結構、みたいなストイックさがあるのだと思います。

まず、2人で踊って、後半、オフェーリアが消えて、同じ振りをハムレットだけでトレースしていく。
たとえるなら、そんな仕掛かなあ? 陳腐だけど。
死もテーマだけど、孤独もテーマだと思うんですよねえ。二人で踊っていたつもりだったけれど、
本当は一人だったみたいな。

オフェーリアの死までの前半は、「すごくいい。明日もどうにかして見たい!」だったのですが、後半で「うん、きょうの感動を大事にしておこう」と気が変わりました。お財布には優しく、ありがたいです。

また、中村恩恵さんの凄みのある役を見てみたいと強く思いました。
マクベス夫人とか、めっちゃ合うと思うんですよね。
でも、シェイクスピア・ダイジェストが見たいわけではないので、そっち系ってことで。
ベースが慈愛で癒しだから、それが転じたとき、奥行きが出て絶対に美しいはず。

今後の楽しみが増えました。

あと、ガートルートの「お前は汗っかきだから」のシーンも、ツボです。
よくぞ、アレを入れました。ふふふ。

DEDICATED 2016-DEATH-「ハムレット」

ハムレット

久しぶりに、首藤康之さんを見に行きました。ハムレットが坊主頭なのが謎でしたが、なかなかよいステージでした。

中村恩恵さんと質感が合わない気がして、数年見るのを辞めていたのですが、今回は非常にバランスがよい気がします。

ハムレットとガートルートというのが、イメージに合うからかもしれません。首藤さんは硬質、中村さんは柔らかい印象があり、どうも異次元な気がして、ずっとダメだったのですが、今回はよいです。

オフェーリアのターンは、ガートルートの二役、光と影、二面性と解釈すれば、イケます。初めて心穏やかに、このふたりのステージを見ることが出来ました。

作品としては、後半が惜しいです。だって、一番美しいのが、オフェーリア溺死のシーンなんですもん。

そこが白眉で、あとは、普通にまとまってしまい、デュエット、少なくとも、私には需要がないぞと思ってしまいました。誤解しないでくださいね、デュエットがイヤなんじゃなく、「オフェーリアの死のシーンで完結」が余韻が残り、素敵だと感じるせいですよ~。

戯曲だと、ガートルートの説明で終了ですもんね。オフェーリアの死は。大事なキーですが、悲劇を生き、破滅へ転がり落ちていくハムレットにとっては、絶望のひとつでしかないはずで。

前半の凝縮は、オフェーリア死んじゃったよデュエットダンスで緩んだ後、単なる物語回収に変わっていきます。

80分出ずっぱりの首藤さんに無理を言いたくありませんが、オフェーリアの死のターンに匹敵するハムレット苦悩のダンスがあってもよかったんじゃないかと思います。踊らなくても、なにか絵になるシーンがあれば! 後半がより締まるでしょう。

構成に、もう一工夫というか。

前半、いろんな要素を叩き込み、かつ、非常にコンパクトにまとめ、オフェーリアの死が忘れがたく美しかっただけに、デュエットは冗長(キレイでしたけどね)、その後のはしょり方が惜しいと感じます。

中村さんは、包容力と母性のダンサーさんで、大人だからこそ、悪女や愚かな女も似合うんですね。ガートルートは、すごく良くて、いままで私の中で座りが悪かったものが、やっとすっきり収まりました。

裸で勝負出来ちゃう女の子たち、体で勝負するダンサーさん。「快楽の館」の後、「鍵のかかった部屋」を挟み、ダンス公演は、いろいろ考えさせられました。

快楽の館/鍵のかかった部屋

■快楽の館

友人の予定についていき、原美術館にいきました。いま、かかっているのは、篠山紀信さんの「快楽の館」。

原美術館での撮り下ろし、ヌード写真展です。

壇蜜さんが際立ちます。誰もあの空気にかなわない。

やたら目を引く子は、人気セクシー女優だと友人に教えてもらいました。紗倉まなさん。

あとひとり、大変身体能力が高そうなお姐さんがいて、モデルさんたちのプロフィールを知りたくなりました。平成も終わりかけているのに、昭和アングラ、新宿の空気が生きているのが、新鮮でした。篠山紀信さんの中では、同じ時間の続きなのかもしれません。

■鍵のかかった部屋
鍵のない部屋

一面の赤。

天井から吊られた無数の鍵。

不思議と落ち着く空間です。

鍵のない部屋

鍵のない部屋

 

ダリ、ヴェネチア・ルネサンス、鈴木其一展

友人の命日なので、お墓参りに行きました。今年で21年目。生きていると、いろいろありますね。

それから、美術館巡り。

ダリ、ヴェネチア・ルネサンスの巨匠たち、鈴木其一展と回りました。

ダリは、バカ混み。なんなん?

ヴェネチア・ルネサンスの巨匠たち展は、いろんな意味でスカスカ。でも、ダリのバカ混みストレスから解放され、癒されました。

鈴木其一展は、すっきり。

なかなか時間が自由にならないので、詰め込みました。時間を読み間違え、グルさまに行けないのが無念ですが。

迫力ある絵が見たいです。きょうは、さほど。見た順に好みに近かったのは、良かったかな?

鼻鍼27回目/「レンブラント・リ・クリエイト展」

清風楼

気功教室、鍼、鼻鍼。少し、生き返りましたが、眠くて仕方ありません。

きょうは、連れがいて「清風楼にいきたい」というので、行きました。2000円のチャーハンは、味が濃かったです。

横浜そごうで、レンブラント・リ・クリエイト展をのぞきました。

んー、これ、大塚国際美術館に行ったときの感覚に似ています。油絵特有の質感が消えていて、イライラしてくるんですよ。

ただ、数は圧巻。だんだん、見慣れてきます。魂が入っていない影の国や鏡の国の絵画は、こんなんかもしれないなあ~、です。

リ・クリエイト展、入場料が高いのかも。1000円くらいが適正価格という気がします。学術的な価値は高いわけですが、魂は抜けますよね。デザインじゃなく、絵画を見に行くのは、魂に触れたいからだしかあ。

レンブラントや工房が多作だったこと、真贋問題はたいへんなことは、理解しましたよ。

 

「体感する地球儀・天球儀展」へ

DNP ミュージアムラボへ。

なにかでひっかかり、予約を入れていました。

「体感する地球儀・天球儀展」

体感する地球儀・天球儀

実物は、4台。あとは映像やパネルです。

地球儀におけるZIPANGの変化を追っていて、楽しく鑑賞できました。体感する天球儀は、視力を眼鏡で補正している私には、つらかったです。眼鏡をかけてもかけなくても、ボケちゃう。コンタクトをお持ちなら、装着推奨です。構成は、プラネタリウムみたいで素敵でした。

黄道12星座にジパング、遠い遠い時代の人たちが見た夢が詰まっていました。

「ミケランジェロ展」

パナソニック汐留ミュージアム

パナソニック汐留ミュージアムへ。

近くで打ち合わせをした帰りに立ち寄りました。

噂は聞いていたので、なるほどね、でした。建物メインで、あまりひっかからないんですよ。

ただ、地下鉄から上がってきて、小川軒に気づき、コリドー街から日比谷へ歩き、神保町に出たのが、なんだか懐かしく、嬉しかったです。

友人と落ち合い、仕事の話をしました。久しぶりの神保町なので、さぼうるを目指しましたが、姉川書店さんを越えて、「ごめん、行きたい店があるんだ」で、憧れカフェに向かいました。

10 DIXANS

10 DIXANS、おいしかったです。

フルリ=ジョゼフ・クレパン

フルリ=ジョゼフ・クレパンは、霊媒画家という異名を持つそうです。
私は、昨日のポンピドゥー・センター傑作展で初めて知った作家です。

「お前が300枚のタブローを描けば、戦争は終わるだろう」

300枚目の絵を描いた日に、第二次大戦が終わります。

さらに続きがあったそうです。
「お前が、45枚の絵を描けば、世界は平和になるだろう」

43枚目で、命が尽きます。

東京都美術館で、異彩を放っていました。

描かれなかった残り2枚の絵は、どんなものだったのでしょう。

戦争が激化する中、絵を描き続けた心境はどんなものだったのでしょう。
画材は手に入りやすかったのでしょうか?
周囲の理解は得られたのでしょうか?
そして、300枚目の絵を描き終えたときの気持ちはどうだったのでしょう?
祈り、願い、ひたむきな思い。
溢れるイメージに、勝手に動く自分の手。世界が、人類の未来が自分に委ねられた感覚、
想像が追い付きません。

あと2枚で世界が平和になるのに、命が尽きてしまう……。
どれほど、心残りだったでしょう。